同じ五年亭子院御屏風の料に、歌二十一首
みづなかに ありこそしけれ はるたちて こほりとくれば おつるしらたま
水中に ありこそしけれ 春立ちて こほり解くれば 落つる白玉
同じ天慶五年(942年)、宇多上皇の在所であった亭子院の御屏風の歌、二十一首
水中にあったのであろうなあ。立春になって氷が解けると、白玉が流れ落ちて来るよ。
春の訪れが氷を解かす歌、280 にもあってそこでも触れましたが、やはり 古今集0002 の名歌が思い出されますね。
そでひちて むすびしみづの こほれるを はるたつけふの かぜやとくらむ
袖ひちて むすびし水の こほれるを 春立つけふの 風やとくらむ