漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

「辞典」をランダムに  その4

2013-11-24 17:00:58 | 演習問題
 「辞典」 からの拾い勉強ネタのご紹介。4回目です。
 25-2で 「食前方丈 【一飽】 に過ぎず。」 というのが出ましたが、故事・成語・諺は、使われている漢字は易しくても、知らないものが多いですね。



<故事・成語・諺>
1.【シュウシ】 の化。
2.【ハッコウ】 日を貫く。
3.【ソウライ】 を開く。
4.【シジ】 の端書き。
5.【ムカウ】 の郷。
6.【シュクユウ】 の災い。
7.【ジジョ】 の交わり。
8.【ガクキュウ】 大鵬を笑う。
9.【モッコウ】 の患(うれ)い。
10.人常に 【サイコン】 を咬みえば、すなわち百事なすべし。



<対義語・類義語>

11.刹那 ⇔ 【コウゴウ】 
12.臨終 ≒ 【カクリン】 
13.急逝 ≒ 【コウシ】 



<書き取り>

14.【ホクソ】 笑む。
15.ご飯を【ヨソ】 う。



<解答>
(かっこ内は、 「漢検 漢字辞典」 初版の掲載ページです。)

1. 【螽斯】 の化。  (690)
 多くの子供に恵まれて、子孫が反映することのたとえ。

2. 【白虹】 日を貫く。  (1225)
 臣下の兵が、君主に危害を加える前兆。白色のにじが太陽を突き通す意から。

3. 【草萊】 を開く。  (928)
 新分野を開く。また、乱を治め平定する。
 草萊:雑草の生い茂った草むら。荒れ果てた土地。地方。いなか。

4. 【榻】 の端書き。  (1142)
 男の恋心の切実さのたとえ。また、思うようにならない恋のたとえ。
 榻:牛車から牛をはずしたとき、轅の軛の支えや、乗り降りの踏み台にした台。

5. 【無何有】 の郷。  (1445)
 何もなく果てしない、ひろびろとした無為の仙境。

6. 【祝融】 の災い。  (701)
 火事。火災。

7. 【爾汝】 の交わり。  (634)
 互いに相手を呼び捨てで呼び合えるほど親しい関係。

8. 【鷽鳩】 大鵬を笑う。  (201)
 つまらない者には大人物の志がわからないたとえ。

9. 【木梗】 の患(うれ)い。  (1409)
 旅先で命を落とし、故郷へ無事に戻れないのではないかという心配。
 木梗:木切れで作られた人形。

10.人常に 【菜根】 を咬みえば、すなわち百事なすべし。  (551)
 堅い菜根を咬みしめるように苦しい境遇に耐えることができれば、人は多くのことを成し遂げることができるということ。

11. 【曠劫】   (513)

12. 【獲麟】   (200)
 【獲麟】 は 【擱筆】 の類義語としておなじみですが、臨終の意味もあるんですね。

13. 【溘死】   (505)

14. 【北叟】   (1409)

15. 【装】   (934)



 しろねこさんが、1級リピーターは基本的に問題集は市販に頼らず自分で作っているのでは、という主旨の記事を書いておられましたが、問題を自分で作るのは勉強にもなるし、また作成すること自体がなかなか楽しいですね。^^
 「まず自分がそれをしっかり覚える」 ことを肝に銘じつつ、続けていきたいと思います。



【180点】 とは   その2

2013-11-24 07:56:24 | 本試験
 昨日の投稿で 「180点」 を具体的に想定してみて、余りの壁の高さに茫然となっているところです。(笑)

 昨日の想定では、例えば四字熟語の書取りは満点を取る(目指す)ことにしていますが、そうなると1級配当のものを 「完全征服」 することはもちろん、時折出てくる準1級以下のものもしっかりものにしなければならないことになります。

 しかしながら、ちょっと四字熟語辞典を眺めただけでも、下位級の熟語で

 【脚下しょうこ】
 【文人ぼっかく】

なんてのが出てきます (いずれも3級配当)。 正解はそれぞれ 【脚下照顧】 【文人墨客】 ですが、これらを事前に勉強せずにその場での類推で書けるかといえば、少なくとも今の私にはなかなか厳しいです。

 「180点」を意識するあまり失点を恐れれば、そうたくさんは出題されないであろうこうした問題までが気になりますが、一方で押さえるべき基本にもまだまだ穴があり、細かいことよりそっちが先だろうという思いもあって、どっちつかずになってしまいそうになります。まあ、すべてを地道にやっていくしかないという、当たり前の結論になるんですけれど・・・



 「180点」 を昨日とは別の角度から見る意味で、先日の25-2について、自己採点の167点に 「これは正解できてもよかったんじゃないか」 と思えるものを加算していくと、

 【宵衣旰食】 【遯竄】 【勤恪】 【毫毛】 【髣髴/彷彿】 【厭う】

が書けていれば 6問×2点=12点 の上積みで計179点。そう考えると、まったく手の届かないレベルというわけでもないのかな。


 まあ、あまり 「本試験での点数」 を気にし始めると勉強がつまらなくなりそうなので、適度に気にかけつつ進んで行くことにします。(笑)