先日、 【螂】 と 【琅】 で、正字と許容字体の関係が逆になっているという記事を書きましたが、今日もそれに類する話題です。
【コンリョウ の袖に隠れる。】
本試験でも 17-1 で出題されている故事・成語で、PCで出せる字で書けば正解は 【袞竜】。「辞典」には「天子の権威の陰で勝手に振る舞う」意とあります(初版 P.533)。ただしこの 【袞】 は許容字体で、正字は 【】 であることが、「辞典」にも「漢検要覧」にも記載されています。
と、ここまでは良いのですが、一方で 26-1 の読み問題でも出題された漢字に 【滾】 があります。音は 「コン」 、訓は 「たぎ・る」 ですね。こちらの漢字の旁は、上に書いた許容字体の方の 【袞】 となっていましてこれが正字。そして許容字体の記載は 「辞典」 にも 「要覧」 にもありませんので、旁を 【】 と書いたら誤りなのでしょう。
「許容字体」 というのはその名の通りで正字とどちらを書いても良い(正解とされる)のですから、以前の私は特にどちらが正字でどちらが許容字体なのかには余り頓着なく、覚えやすい方を覚えていました。その後勉強が進むにつれて、徐々に両方を、かつ、どちらがどちらなのかも区別して覚えておきたいと思うようになり、となると、それと併せて、書き問題はできるだけ正字の方で回答するようにしようとの思いが自分の中で主流になってきています。
何が言いたいかと言いますと、以前の私は前者の漢字については、書き取りという意味では 【袞】 の方だけを覚えていたので、従って 【滾】 の旁も自然と 【袞】 と書くことになり、何の問題もなかったのですが、今は 【】 という字も、かつ、こちらが正字だということも覚えている結果、 【滾】 の旁もこちらで書いてしまう(てっきりそれが正字だと思い込んで)ことがあります。ですが、これは許容字体にもなっていないのですから、おそらく誤答になるのでしょう。
正字と許容字体の関係として不思議だというのは先日の記事の主旨と同じですが、こちらは誤答のリスクも内包していて「不思議」では済まないので、しっかり覚えておきたいと思います。
いよいよあと1週間ですね。昨日受検票が届いて今回も受験番号は「100001」。自分で納得が行くような準備はできていませんが、なんとか合格をもぎ取って来たいです。
皆さん、最後の追い込み、頑張りましょう!
( は島根県立大学e漢字フォント の漢字フォントを使用しました。)
【コンリョウ の袖に隠れる。】
本試験でも 17-1 で出題されている故事・成語で、PCで出せる字で書けば正解は 【袞竜】。「辞典」には「天子の権威の陰で勝手に振る舞う」意とあります(初版 P.533)。ただしこの 【袞】 は許容字体で、正字は 【】 であることが、「辞典」にも「漢検要覧」にも記載されています。
と、ここまでは良いのですが、一方で 26-1 の読み問題でも出題された漢字に 【滾】 があります。音は 「コン」 、訓は 「たぎ・る」 ですね。こちらの漢字の旁は、上に書いた許容字体の方の 【袞】 となっていましてこれが正字。そして許容字体の記載は 「辞典」 にも 「要覧」 にもありませんので、旁を 【】 と書いたら誤りなのでしょう。
「許容字体」 というのはその名の通りで正字とどちらを書いても良い(正解とされる)のですから、以前の私は特にどちらが正字でどちらが許容字体なのかには余り頓着なく、覚えやすい方を覚えていました。その後勉強が進むにつれて、徐々に両方を、かつ、どちらがどちらなのかも区別して覚えておきたいと思うようになり、となると、それと併せて、書き問題はできるだけ正字の方で回答するようにしようとの思いが自分の中で主流になってきています。
何が言いたいかと言いますと、以前の私は前者の漢字については、書き取りという意味では 【袞】 の方だけを覚えていたので、従って 【滾】 の旁も自然と 【袞】 と書くことになり、何の問題もなかったのですが、今は 【】 という字も、かつ、こちらが正字だということも覚えている結果、 【滾】 の旁もこちらで書いてしまう(てっきりそれが正字だと思い込んで)ことがあります。ですが、これは許容字体にもなっていないのですから、おそらく誤答になるのでしょう。
正字と許容字体の関係として不思議だというのは先日の記事の主旨と同じですが、こちらは誤答のリスクも内包していて「不思議」では済まないので、しっかり覚えておきたいと思います。
いよいよあと1週間ですね。昨日受検票が届いて今回も受験番号は「100001」。自分で納得が行くような準備はできていませんが、なんとか合格をもぎ取って来たいです。
皆さん、最後の追い込み、頑張りましょう!
( は島根県立大学e漢字フォント の漢字フォントを使用しました。)