漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

27-3 へ向けて

2015-12-05 20:42:51 | 雑記
 先日ご報告しました通り漢字教育士講座の受講も修了しましたので、残り約2カ月、久しぶりに漢検本試験に向けてある程度まとまった時間を割いた準備ができそうです。今年度になって第1回、第2回と、昨年度より明らかに難易度が下がったにも関わらず、辛うじて合格はしているものの点数的にはむしろ昨年度より下がってしまい、情けない結果になっていますので、次回 27-3 はしっかり準備をして、自信を持って臨めるようにしたいところです。

 では具体的に何をやるかということですが、自分にとっての新しい知識をガンガン増やしていきたいのも山々ですが、1年近く学習の密度が落ちている間に、すでに記憶に定着していたはずのものもかなり怪しくなっていて、現に 27-1・27-2 では、正解できたはずの問題を多数落としていますので、ここは改めて基礎をじっくり固めたいですね。

 特に勉強法は変わりません。エクセルに整理してある過去問



マクロを組み込んで、正誤管理ができるようにした問題集



「漢検 漢字辞典」をほぼそのままエクセル化した辞書ファイル



を主なツールとして、マイペースでやっていきます。


 折々の気づきや、自分なりにまとめたものなどは、これまで通りここでもご紹介していきたいと思いますので、お気が向きました際にはどうぞお立ち寄りください。

 27-3 まであと64日。皆さん、頑張りましょう!


漢字教育士講座を修了しました

2015-12-03 00:01:05 | 雑記
 今年の2月から受講してきた「漢字教育士講座」を、きょうようやく修了することができました。漢検本試験の直前期には受講が途絶えたりもしましたが、主に週末を利用してぽつりぽつり受講を重ね、ちょうど10カ月での修了となりました。



 全80コマの受講に約300日を要しましたので、均すと週に2コマほど。そう考えると遅々とした歩みでしたが、何にしても無事に修了できて良かったです。この後も、来年の1月末までは繰り返して講義を視聴することができますので、白川文字学など興味の強いコマは時間をみつけて復習したいと思っています。


 私が受講したのは、昨年の今頃案内のあった、漢検協会の「第4期 漢字教育サポーター育成事業」としてでしたが、漢検準1級以上をお持ちで「漢検生涯学習ネットワーク」の会員になられている方には、来年2月開講の「第5期」の案内が届いていることと思います。本来6万円の受講料がかかるところ、修了後に協会の「漢字教育サポーター」に登録することを条件に2万円で受講できることもありますし、何より、漢検の上位級を目指されるような皆さんであれば内容も興味深いことと思いますので、受講を検討されてみてはいかがでしょうか。




 なんだか、漢検協会の事業の宣伝のような記事になってしまいましたね。(苦笑)

【蕭】 【蒹】

2015-12-02 09:15:47 | 雑記
 もう12月。今年もあとわずかですね。そして 27-3 まで残りあと67日。引き続き頑張っていきましょう。

 さて、本試験の振り返りのたびに書いていますが、「一文字で送り仮名のない訓読み」をなかなか網羅的に押さえることができず、私にとって「得点源」ならぬ「失点源」になっています。なので前回の 27-2 が終わって以降、このテーマに特に重点的に取り組んでいますが、なかなかに手強く、難儀しています。(苦笑)

 なかでも、このところ何度学習しても記憶に定着しないのが、表題に書いた 【蕭】 と 【蒹】。皆さん、読めますか? 【蕭】 は「よもぎ」、【蒹】 は「おぎ」です。例によって「そう言えば・・」ということで、この周辺の漢字を整理してみます。



「よもぎ」

 【艾】  (「漢検 漢字辞典」初版 P.187/第二版 P.190)
 【蒿】  (505/508)
 【蓬】  (1395/1409)
 【蕭】  (757/764)

 以上は、「辞典」の初版・第二版両方で「よもぎ」の読みが採用されていますが、第二版のみに記載のあるものとしては、

 【苹】  (1354/1367)
 【萍】  (1355/1369)

があります。ついでですが、第二版だけでいうと 【莪】(つのよもぎ)、【薛】(かわらよもぎ) なんてのもあります。「よもぎ」の最後の2つも含めて、初版に記載のない読みですから本試験にはまず出ないと思いますが、万が一 【莪】 が出されて「つのよもぎ」などと正解できたら、相当気分が良さそうですね。(笑)



「おぎ」

 【荻】  (1091/1100)
 【蒹】  (427/430)

 27-2 で、(九)の故事・諺問題に 「ケンカ 玉樹に倚る」が出題されました。正解は 【蒹葭】、意味は「つまらない人物が、身分のある親戚の勢いを借りることのたとえ。」(成語林)です。


「あし」

 【葭】  (151/153)
 【葦】  (36/36)
 【蘆】  (1595/1611)

 「あし」は「悪(あ)し」に通じることからそれを嫌って「よし」と言い換えるようになったというだけあって、この3つにはいずれも「よし」との読みも採用されていますが、【蘆】の「よし」は初版になく、第二版だけの記載ですね。まあ「別名」「言い換え」なのですから、どの字も「あし」とも「よし」とも読むと思っておけば良いのでしょうが、【葭簀/葦簀】 はやっぱり「よしず」で、「あしず」とは読まないのでしょうねぇ・・



「もぐさ」

 【艾】  (187/190)

 「もぐさ」と読む場合の意味を「辞典」から引用しますと、

1.ヨモギの葉を干してもみ、綿状にしたもの。灸に使う。 「-に火をつける」
2.ヨモギの別称。

とあります。「ヨモギの別称」なんだったら、「よもぎ」と読む字は全部「もぐさ」とも読みそうなものですが、「もぐさ」と読むのはこの 【艾】 のみ。「辞典」「漢語林」「大漢和」いずれにも、「もぐさ」と読む他の漢字はありませんでした。