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移植時の食事~②移植手術直後

2005年9月、H大に転院してからも絶食は続く。


移植手術を行う事を前提とした転院で、あえて食事を復活させる必要もない。

各診療科を受診したり、MRI、CT、X線、脳波、心肺、呼吸器など一通
りの検査を受けるのも点滴に繋がれたまま。


点滴は24時間継続。


それでもH大に移ってから吐き気が酷かった記憶は無く、歯科も普通に受診
出来た。

体調は比較的落ち着いていたと思う。




今もよく妻に言われるのが、

『劇症肝炎の患者で、一ヶ月に渡り透析で命をつなぎ止め、数日後に移植手
術を受けようとする患者』

が、普通(?)に来院し、想像よりはるかにシッカリとしていた事に、
受けいれる看護師さん達が、一様に驚いていた、と。




そして10月4日移植手術。

10月10日にICUから個室に移動、今、この頃の記憶は皆無。



でも絶食がずっと続いていたのは確か。

通常、頃合いをみ計らい、重湯から始まり三分粥、五分粥、七分粥、全粥
と進んでいくと思うが、何しろそういう記憶が無い。



なんたって自分で意識して食べ始めたのが11月末。

それも嫌々。

そろそろ食事を口から摂らないと駄目だと言われ、無理やり始めた食事。

もちろん重湯から。

でも、全く食べられなかった。





絶食に慣れてしまっていて、そもそも食欲が無い。

病院食に全然馴染めない。

胃が受け付けない。



8月中旬から3か月半の絶食生活が身に染みてしまっていた。


さすがに「食べられない」事に対する看護師さんの目は、厳しかった。



救いは、妻と姉の、

「食べなさい、って言われても・・・、これ(病院食)じゃぁねぇ。」

という言葉。


そしてこの後、妻と姉の「逆襲」が始まる。
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