昨日紹介した「鶴居・伊藤サンクチュアリ」の近くに、古い車両が展示されています。
これは、かつて、釧路市と鶴居村を結んでいた「鶴居村営軌道」の車両。
平成30年(2018年)11月に「北海道の簡易軌道」として北海道遺産に選定されたものの一つです。
「北海道遺産」ねえ・・・、纏めた本とかないのかな。あったら真っ先に買って読むと思います。
「簡易軌道」とは、旧北海道庁(現在の、地方自治体としての道庁ではなく、当時の内務省直下において北海道を直轄管理していた国家機関)が、開拓民の入植地における交通の便を図るために拓殖計画に基づいて建設した鉄道で、「地方鉄道法」や「軌道法」といった法令に根拠を持たずに、道内各地において整備されました。
このうち「鶴居村営軌道」は、大正10年(1921年)から開拓民の移住が開始された鶴居村において、同13年(1924年)から、主に関東大震災の救済を目的とした許可移民の指定入植が始まったことで交通機関の整備が急務となったことから、釧路市と鶴居村とを結ぶ形で整備されたもので、昭和4年(1929年)5月に完成しています。
(起点部分はこちら)
当初は馬力輸送が主体で、後に気動車やディーゼル機関車も導入されましたが、近隣の道路整備が進んだことから、昭和43年(1968年)に全線廃止となりました。
そんな村営軌道の歴史を今に語り継ぐ施設として、このとおり車両が展示されていますが、あちらこちらに痕跡が残るこの村営軌道の跡地は、廃線跡地を探求する鉄道ファンの人気も高いそうです。
こちらは、村の中心部にある鶴居村役場。
かつて、村営軌道の「中雪裡(なかせつり)」駅があった場所です。
村のマスコットキャラクターである「つるぼー」と「ひなぼー」。
イルミネーションになっているそうなので、見てみたいです。