これまで全く知りませんでしたが、札幌市内に数ある寺院の中に、「札幌五大寺」と呼ばれる寺院があるそうです。
「真宗大谷派札幌別院」(いわゆる「お東さん」)、「中央寺」(曹洞宗)、「経王寺」(日蓮宗)、「新善光寺」(浄土宗)の四つのお寺と、そしてもう一つが・・・、
こちら、中央区にある「浄土真宗本願寺派札幌別院」。いわゆる「お西さん」のお寺です。
「五大寺」というのは、札幌市内の寺院の中で、それぞれの宗派の中心的存在であることから、いつしかそう呼ばれることになったそうです。
「お西さん」こと「西本願寺」の北海道での歴史は、安政年間、石狩国札幌郡に設置された「西本願寺札幌出張所」が起源とされており、明治12年6月、すすきの(中央区南4条西5丁目)に、「札幌本願寺別院」、別称「薄野別院」は設置されました。
東本願寺が札幌に先鞭をつけたため、西本願寺は、当初は函館を拠点としていましたが、、道庁が札幌に置かれたことで、札幌での活動が本格化されました。
そういえば、函館にもありましたね、西本願寺の別院が。(こちら)
現在のこの別院の建物は、昭和37年(1962年)、旧制札幌第二中学校(現在の札幌西高校)跡地である現在地に移転しており、当時としては大変珍しい、鉄筋コンクリート造りの堂宇が特徴となっています。
その二年後には、隣接する敷地に、系列の「札幌女子高校(現在の札幌龍谷高校)」が開校しています。
「下がり藤」と呼ばれる、浄土真宗本願寺派の宗紋。
明治31年(1908年)、本願寺第22代宗主・鏡如上人(大谷光瑞師)が、九條籌子(かずこ)さんという女性と結婚した際、籌子さんが持参したのが、この「下がり藤」の紋所で、明治36年(1903年)5月、鏡如上人の伝灯報告法要の際に、記念の「五條袈裟」が制定され、その紋所として「下がり藤」が用いられるようになったとのことです。
本願寺派の開祖である親鸞聖人の像。
4月の下旬に行ったので、ちょうど桜の開花時期でした。
「下がり藤」を宗紋としているお寺ですが、小さいながら藤棚が設置されていました。
綺麗に咲いている様子も、ぜひ見てみたいです。
「札幌五大寺」最初の訪問地は、職場から近いこちらの場所となりました。
残る四つのお寺も、緊急事態宣言解除後に、行ってみることとします。