「石山緑地」の近くにある石造りの建物。
以前、何かの番組で見たことがあり、何となく知ってはいましたが、前を通るのは初めて。
この建物は、こちらにもあるとおり、昭和15年(1940年)に建てられた、旧「石山郵便局」。
石山地区では、明治7年(1874年)に「札幌軟石」の採掘が始まりましたが、戦後になって建築工法の変化に伴い採掘量は減少し、昭和30年代にはその役割を終えた状態になってしまいました。
しかし、その当時に造られた建造物が、札幌市内では大変貴重な存在として、通る人の目を引き付けています。
その証の一つが、この「さっぽろ・ふるさと文化百選」の指定です。
「さっぽろ・ふるさと文化百選」は、昭和63年(1988年)に、札幌市創建120周年を記念して選定されたもので、三十年経った今は、当時の場所から移設されたり、残念ながら解体されてしまった建物もありますが、現存する場所を制覇するというのも、町ブラの目標としていいかもしれません。
また、平成17年(2005年)には、「都市景観重要建築物」(現在は「札幌景観資産」)にも指定されています。
こちらもまた、制覇を目標にしてみるのもいいと思います。
「石山郵便局」は、昭和49年に移転し、この建物は郵便局としての役割を終えましたが、郵便局として使われていたことを示すマークが、現在でも残されています。
現在は「ぽすとかん」という名前で、カフェと、札幌軟石で造った雑貨を販売するお店として親しまれています。
この「軟石や」というのは雑貨店の名称です。
こんな素敵なポストカードが売っていたので、買ってきました。
さて、今日から札幌にも「緊急事態宣言」に伴う様々な措置が適用されました。
解除されるまでの間、少なくとも、交通機関を利用したり、人の集まる場所に行ったりするような町ブラは避けねばなりませんが、行ってみたい場所、興味深い場所は日に日に増えているのが実情なので、じっくりと計画を練りながら、ゆっくり歩けるようになるのを待ちたいと思います。