美唄市内の国道12号沿いにある「藤観光」さんというレストラン。
以前から気になっていたので、入ってみることにしました。
結構広くて、座席数も多いです。
店内には、道外の方が、「北海道と言えば」ということで思い浮かべるものの代表格と言ってもいい、鮭を加えたヒグマの像が。
北海道名物は色々あれど、鮭を加えた木彫りの熊というのも、長年お土産の定番としてあり続けています。
で、何を目当てに入ったかと言うと・・・、
この「とりめし」。
「とりめし」は、美唄市のソウルフードと言ってもよいご当地グルメなのです。
私も、ご当地グルメとして有名だということは知っていましたが、歴史というかルーツまでは知らなかったので、ちょっと調べてみました。
明治時代、現在の美唄市中村地区に入植した「中村豊次郎」という農場主は、小作人たちの家計と健康を気遣い、つがいの鶏を与え養鶏を奨励したそうで、後にこの地域では、稲作が普及し、米が獲れるようになると、客をもてなすために飼っている鶏を潰し、米と一緒に炊き込んだ「とりめし」で振る舞ったことが、現在に至る「とりめし」の発祥とされているそうです。
現在も、中村地区では伝統が受け継がれ、地元の女性たちが昔ながらの「とりめし」を作っていることから、「中村のとりめし」とも呼ばれているそうです。
飼っている鶏を潰す・・・、「サザエさん」の漫画の初期の頃に、仕事から帰宅した波平さんが、鶏のごちそうと思われるいい匂いにワクワクしながら居間に入ったところ、そこでサザエさんたちが食べていたのは、飼っていた鶏を絞めて(端的に言っちゃうと絞め殺して)作った料理で、みんなシーンと沈んだ表情で食べていたというストーリーがあったのを思い出して複雑な気持ちになりましたが、だからこそ、「命を頂く」ということをしっかりと噛みしめて食べることが大事になるのかなと思いました。
ということで、名物の「とりめし定食」をオーダー。
農林水産省のHPから引用させていただくと、「とりめし」の材料は、米と炒めた鶏肉、モツのみで、調味料は醤油、砂糖、酒で味付けをして、炊き上げるというシンプルな料理だそうですが、鶏の出汁の旨味が広がって、香りや風味も強く、今や美唄市民のソウルフードであるだけでなく、この味を求めて遠方からやって来る人も多いのだそうです。
とても美味しく頂けました。
これはオススメです。