札幌市営地下鉄南北線の「中の島」駅。
これまで、ここで乗り降りしたことが果たしてあっただろうかと思うくらい、私にとっては、まず利用しない
駅の位置はこちら。
「中の島」は、西側に流れる「豊平川」と、上の地図で言うと東側の「精進川」に囲まれた低湿地帯で、かつて、現在の豊平川の本流と、かつて分流であった精進川に挟まれた、川の中の島であったことから付けられた地名です。
以前一度書いたことがありますが(こちら)、精進川沿いは割と高い崖地になっていて、川の向こうにある「平岸」とは大きな高低差がついていますが、これは今から1万年前から5000年前にかけて、扇状地だったこの周辺において、豊平川の流れによって周囲の土砂が削り取られたことでできたもので、それによってできた低湿地帯が、現在の中の島となっています。
そんな中の島の町を見守る「中の島神社」。
「中ノ島」という表記になっていますが、これは、昭和36年(1961年)に、当時の豊平村が札幌市と合併する以前、「豊平村大字平岸村字中ノ島」という地名だったことによるものです。
御祭神はこちらの四柱。
「水波能売命」という神様は初めて聞きました。
こちらの狛犬も、例によって札幌軟石製でしょうかね。
年次が刻まれた部分を取りそびれたけれど、平成3年(1991年)製と、比較的新しいものだそうです。
ほほう、足腰の疲れに効きますか。
気が付けば来年50歳、まだそうでもないけど、若い頃に比べると、やっぱり疲れが出やすくなっている感は否めません。
「中の島神社」の歴史は、明治10年(1887年)、この地域の開拓者が地域守護のために現在の中の島1条2丁目に当たる場所にあった大木を祀ったことが始まりとされており、札幌市豊平区のHPによると、大正初期に現在地に移転してきたとのことですが、昭和10年(1935年)に現在地に移転とされている資料もあるそうです。
歴史ですから、諸説あるのはつきものですが、要するに決定打がないということなんでしょうかね。
神職さんが常駐していない小さな神社ゆえ、遠くから参拝客が来ることもそんなにないようですが、御利益としては、
・縁結び、恋愛成就
・夫婦円満、家内安全
・病気平癒、健康祈願
・延命長寿
があるそうです。
「祈武運長久」と刻まれた碑。
「紀元2600年」とありますが、これは昭和15年(1940年)、太平洋戦争開戦の前年ということで、徐々に戦局に突入していく時勢下における出征者達の武運を祈願する意味合いが込められているのでしょうかね。