月替りの初日塩尻短歌館開館30周年記念シンポジウムが
えんてらすで開かれた。
講師は小島ゆかりさんとなおさん。ともに短歌界をリードする
歌人として名高い。
リード役の司会は池内のりえさん。本の朗読や司会、はたまた
市内FMのパーソナリティーのほか、宗賀地区公民館長も務める
マルチウーマンである。
軽快な池内さんのリードで二人の歌人の姿に光が当たり、
嬉しかった。
⭕好きな自身の歌
なお✢思う人なければ雪はこんなにも空のとおくを
見せて降るんだ
ゆかり✢これまでのすべてはどこへ行ったのか窓を
濡らして凍る星空
ウクライナの人々を思い、心に響いた。
⭕他の歌人の好きな歌
なお✢雪虫のようななにかを押しつけるために電話を
かけはしないが 絹川柊佳
ゆかり✢蛇に呑まれし鼠は蛇になりたれば夕べうっとりと
空を見てゐる 馬場あき子
⭕短歌のこれから
なお✢ノートとペンがあれば旅ができる。
静かな短歌ブームは嬉しい。
ゆかり✢自由とはいえ型も重要。伝統を受け継ぐことも大切。
宴の場を作る努力を。
⭕短歌を上手く作るコツは
なお✢優れた人の目を真似る。
ゆかり✢常識とおさらばする。歌の中は自由。
恥ずかしいことの経験も大事。
また聞きたい。小島ゆかり・なおさんに感謝。
そして、池内のりえさんにも盛大な拍手を送った。
ゆかりさんの最新歌集「雪磨呂」