國分さんの「イギリス留学」についてのトーク、とても興味深いです。
長い1年間になるなあ。
2015年03月23日(月)國分功一郎「イギリス留学するわけ」Session袋とじ
http://www.tbsradio.jp/ss954/2015/03/20150323session.html
中でも「日本の政治は今、ものすごい速度で進めていて、それが異常だと感じる。しかし日本にいると、もちろんおかしいと思う一方でそれに慣れてしまう。」
というコメントに深く共感しました。
帰国してのお話(あるいはその前にイギリスからの発信も含めて)が楽しみです。
他には、こんなような話があったような気がします.......。
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國分:政治って雰囲気が大事。
外から見ていると、論点しか分からない。
イギリスの議会政治を見てきたい。
チキ:カルチュラススタディ。ストリート哲学。という印象があるが?
國分:カルチュラルスタディも今、学科がつぶされたりして大変だったりもする。
フランス現代哲学は中途半端に政治的だった。
今は分かれてきている。全く政治に関わらない方と、むしろ政治を感がル方。むろん僕(國分)は後者。
國分:ニューアカ、新左翼が中途半端に政治的だったという話。
上が従え、という下は従いたくないという。
たしかに今、日本は抵抗の拠点をつくるだけで今は精一杯。
それも分かるけれども、どうやったら提案していけるのか、が試されている。
チキ:イギリスが思想・政治の中心地になっているという印象がある。イギリスで何をやるのか?
國分:新・実在論。でも、これはちょっと難しい話になるから。
バリバール先生、ピーター・フォルダー氏など、直接に政治を論じる雰囲気がある。話も合う。
日本の話をどう受け取ってもらえるかも楽しみ。
チキ:イギリス発のカルチュラススタディも、考える材料はくれた学問だった。
チキ:何を身につけるか?
國分:「どうやって民主主義、政治をマネージメントしていくか。制度も、政治も、どう考えていくか。日本と距離をとりたい、という気持ちもある。
今、日本の政治はものすごい速度で進めていて、それが異常だと感じる。
しかし、日本にいるとそれに慣れてしまう。
おかしい、と思う一方で、でもこう来るだろうな、と慣れていってしまう。
もっとフレッシュな気持ちで、落ち着いて考えたい、という気持ちもある。
チキ:もしかして日本の方がいいじゃん、ていうこともあるかもしれないし、イギリスに失敗例もあるかもしれない。必ずしも輝かしいものじゃなくても。
國分:たとえば新自由主義(競争をつかって統治していく)は最初サッチャーがやって、いろいろな問題を引き起こした。もちろんうまくいった面もある。問題もある。
それを考えてみたい、ということもある。
参考になることもあるのではないか。
チキ:新自由主義を守っている人はあまり見ない。まるでわら人形のよう。
國分:ごく簡単に、国家が市場を管理する。市場に出てきた結果で統治していく。
かつての市場原理は交換だった。
新自由主義の原理は競争。
チキ:政府じゃなくて、みんながそれぞれ動いて自然に残っていくのがいいもの、という発想はいい。
國分:規制をとっぱらってしまってはひどいことも出てくる。
北欧の方から出てきた。民間の力を借りて活発にしていこう、という方向で出てきた。
規制緩和と民営化、じゃない。
たとえば、麻薬中毒の更正のための仕事でも、厚生労働省じゃだめ。民間のよく知っている人に任せていこうというようなこと。
共感性を手放し、国家が手放し、バラバラだ、というのは間違ったイメージ。
再分配が必要。
全体の中でどういう風に競争をやって、どういう風に再分配していくか、それが大事。
新自由主義だからたたく、だけでは立ちゆかない。
個別政策の各法の中にどんな思想が込められているのか、ということを問い直すことが求められている。
思想そのものを問い直すのではなく、ね。
なんでこうやっていかないの?こうしていきましょうよ、という人が増えてきていて、まだ力としては弱いかもしれないけれどもそれをなんとか発言・活動していけるようにしていきたい、そんな気持ち。
チキ:どんな~学者がどんな時代に増えたかというトリヴィアがある。
新聞の露出では、評論家が減ってきた。NPO代表が増えてきた。これ自体はいいこと。
國分:理論と実践は「リレー」だ。
長い1年間になるなあ。
2015年03月23日(月)國分功一郎「イギリス留学するわけ」Session袋とじ
http://www.tbsradio.jp/ss954/2015/03/20150323session.html
中でも「日本の政治は今、ものすごい速度で進めていて、それが異常だと感じる。しかし日本にいると、もちろんおかしいと思う一方でそれに慣れてしまう。」
というコメントに深く共感しました。
帰国してのお話(あるいはその前にイギリスからの発信も含めて)が楽しみです。
他には、こんなような話があったような気がします.......。
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國分:政治って雰囲気が大事。
外から見ていると、論点しか分からない。
イギリスの議会政治を見てきたい。
チキ:カルチュラススタディ。ストリート哲学。という印象があるが?
國分:カルチュラルスタディも今、学科がつぶされたりして大変だったりもする。
フランス現代哲学は中途半端に政治的だった。
今は分かれてきている。全く政治に関わらない方と、むしろ政治を感がル方。むろん僕(國分)は後者。
國分:ニューアカ、新左翼が中途半端に政治的だったという話。
上が従え、という下は従いたくないという。
たしかに今、日本は抵抗の拠点をつくるだけで今は精一杯。
それも分かるけれども、どうやったら提案していけるのか、が試されている。
チキ:イギリスが思想・政治の中心地になっているという印象がある。イギリスで何をやるのか?
國分:新・実在論。でも、これはちょっと難しい話になるから。
バリバール先生、ピーター・フォルダー氏など、直接に政治を論じる雰囲気がある。話も合う。
日本の話をどう受け取ってもらえるかも楽しみ。
チキ:イギリス発のカルチュラススタディも、考える材料はくれた学問だった。
チキ:何を身につけるか?
國分:「どうやって民主主義、政治をマネージメントしていくか。制度も、政治も、どう考えていくか。日本と距離をとりたい、という気持ちもある。
今、日本の政治はものすごい速度で進めていて、それが異常だと感じる。
しかし、日本にいるとそれに慣れてしまう。
おかしい、と思う一方で、でもこう来るだろうな、と慣れていってしまう。
もっとフレッシュな気持ちで、落ち着いて考えたい、という気持ちもある。
チキ:もしかして日本の方がいいじゃん、ていうこともあるかもしれないし、イギリスに失敗例もあるかもしれない。必ずしも輝かしいものじゃなくても。
國分:たとえば新自由主義(競争をつかって統治していく)は最初サッチャーがやって、いろいろな問題を引き起こした。もちろんうまくいった面もある。問題もある。
それを考えてみたい、ということもある。
参考になることもあるのではないか。
チキ:新自由主義を守っている人はあまり見ない。まるでわら人形のよう。
國分:ごく簡単に、国家が市場を管理する。市場に出てきた結果で統治していく。
かつての市場原理は交換だった。
新自由主義の原理は競争。
チキ:政府じゃなくて、みんながそれぞれ動いて自然に残っていくのがいいもの、という発想はいい。
國分:規制をとっぱらってしまってはひどいことも出てくる。
北欧の方から出てきた。民間の力を借りて活発にしていこう、という方向で出てきた。
規制緩和と民営化、じゃない。
たとえば、麻薬中毒の更正のための仕事でも、厚生労働省じゃだめ。民間のよく知っている人に任せていこうというようなこと。
共感性を手放し、国家が手放し、バラバラだ、というのは間違ったイメージ。
再分配が必要。
全体の中でどういう風に競争をやって、どういう風に再分配していくか、それが大事。
新自由主義だからたたく、だけでは立ちゆかない。
個別政策の各法の中にどんな思想が込められているのか、ということを問い直すことが求められている。
思想そのものを問い直すのではなく、ね。
なんでこうやっていかないの?こうしていきましょうよ、という人が増えてきていて、まだ力としては弱いかもしれないけれどもそれをなんとか発言・活動していけるようにしていきたい、そんな気持ち。
チキ:どんな~学者がどんな時代に増えたかというトリヴィアがある。
新聞の露出では、評論家が減ってきた。NPO代表が増えてきた。これ自体はいいこと。
國分:理論と実践は「リレー」だ。