白井聡の解説が面白い。
『一九四六年憲法-その拘束』江藤淳(文春学芸ライブラリー)
『永続敗戦論』の白井聡が解説を書いていて、
「戦後の思想空間が決して自律的なものではありえず、さらにその非自律性が十分に意識されないことがもたらす言説空間のひずみを明るみに出すという江藤の問題意識は、いまなお高く評価されるべきものである」
と白井氏が江藤淳を高く評価しているのは、『永続敗戦論』の著者として納得がいく。
加えて、江藤淳が行った戦後民主主義の「敗戦否認」批判は、いかに鋭いものであったとしても、結果として
「戦後日本が立派な国でないのはアメリカ製の憲法のせいだ」
と米国の世界戦略を支持する人が言ってはばからない奇怪な状況に「言葉」を与えてしまった……
という白井氏の指摘は、安倍首相が訪米している「今」第一に考えなければならないことだろう。
この時期に改めて江藤淳を読むのは、意味があるなあ、と実感。
『一九四六年憲法-その拘束』江藤淳(文春学芸ライブラリー)
『永続敗戦論』の白井聡が解説を書いていて、
「戦後の思想空間が決して自律的なものではありえず、さらにその非自律性が十分に意識されないことがもたらす言説空間のひずみを明るみに出すという江藤の問題意識は、いまなお高く評価されるべきものである」
と白井氏が江藤淳を高く評価しているのは、『永続敗戦論』の著者として納得がいく。
加えて、江藤淳が行った戦後民主主義の「敗戦否認」批判は、いかに鋭いものであったとしても、結果として
「戦後日本が立派な国でないのはアメリカ製の憲法のせいだ」
と米国の世界戦略を支持する人が言ってはばからない奇怪な状況に「言葉」を与えてしまった……
という白井氏の指摘は、安倍首相が訪米している「今」第一に考えなければならないことだろう。
この時期に改めて江藤淳を読むのは、意味があるなあ、と実感。