風月庵だより

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道すがら

2006-07-11 23:53:07 | Weblog
7月11日(火)晴れ暑し【道すがら】

今朝自宅から最寄りの駅に向かう途中、ママに連れられた男の子に出逢った。これから保育園に行く樣子である。ママは携帯電話のメールでも打ちながら歩いているのだろうか。危ないな、と思いながらすれ違いそうになった。しかし、男の子はママの方を見ないで勝手に右に道に入っていくし、ママは気づかず真っ直ぐ歩いていってしまう。

「ぼうや、そっちじゃないでしょう」と思わず声をかけた。通り過ぎていってしまっているママは、その声に驚いたように振り返って「そっちじゃないでしょ」と男の子を手招きした。男の子はママに駆け寄っていった。「ぼうや、お母さんから離れちゃ駄目よ」と私は言った。本当は「お母さん、携帯に夢中じゃいけませんよ」と言うべきだったかもしれないが、なかなかそうは言えないものだ。

しかしママとはぐれて慌てたりしたら、自転車にぶつかるかもしれないし、道路上は危険が一杯だから、ママもぼうやも気をつけて欲しい。

さて、今度は帰りのこと。明日の午後には原稿を提出しなくてはならないので、今夜も家の最寄り駅に着いたのは10時近くなってしまっていた。朝とは別のママとぼうやに出会った。この駅の近くに託児所があるので、何組もの親子によく出会う。この親子とも朝よく会うのだが、ほんの数ヶ月前まではいつもママに抱っこされていたぼうやが、この頃はいつの間にか自分で歩けるようになっている。すれ違うだけの縁であるが、ぼうやの成長ぶりを、陰ながら楽しみにしている私である。

その親子と帰りに出会ったので驚いたのである。こんな遅くまで託児所に預けているのだろうか。これから電車に乗って帰って行くところであった。まだやっと一人で歩けるようになったばかりだというのに、ママと半日以上も会えなかったとは、ぼうやはきっと寂しかっただろう。

朝出会うときも、いつもママはぼうやに何も話しかけていないが 、今夜もママは真っ直ぐ向いて歩いていて、ぼうやに話しかけていない。私が見る時たまたまそうなのだろうが、背の高いママとまだママの膝までくらいしかないぼうやと距離が離れているので、心配である。ママも手を繋ぐには距離がありすぎるのだろう。「ぼうや、ママの足の傍から離れないように歩いてね」と思わず言ってしまいたいようなほどである。

働きながら子育てをするのは、さぞや大変なことだと思う。ママたちも頑張ってね。ぼうやたちも気をつけてね。無事に育ってくれますように。

バスから降りて空を見上げたら、お月様が今夜はきれいだ。近くの家の月見草も今夜は特に数十輪も咲き誇っている。「こんばんは、月見草さん」花にも声をかける。近くの竹林にも「ただいま」と声をかける。今夜は少し疲れました。たわいない一文で今夜はお休みなさい。