10月20日(金)晴れ【夢と時間】
最近松本零士氏の『銀河鉄道999』の言葉の盗作問題が起きている。歌手の槇原敬之氏がCHEMISTRYの新譜「約束の場所」に使っているフレーズが酷似しているというのである。
松本氏:「時間は夢を裏切らない、夢も時間を裏切ってはならない」
槇原氏:「夢は時間を裏切らない、時間も夢を決して裏切らない」
判定や如何に。
さて私はこのところ研究書の出版のことで、忙しくしている。かなりの時間をかけてまとめたものであるが、共著の先生の担当分と合わせてかなりの分量になるのにもかかわらず、一冊の分量を厚くするとコストが高くなってしまうので、多くの部分を削除しなくてはならなくなった。
語注を付けるために、中国や日本の禅語録の中からようやく探し出した一つ一つの引用文を全てというほど削り取らなくてはならないのである。そんな校正作業を今週はしていたのである。
自分のお正月も夏休みも、使える時間は全てこの研究に注いできたのであるが、その時間を捨て去るような、切り取るような苦しさである。300頁の分量を200頁に削るという作業がいかに辛いか、ご想像いただけるだろうか。校正では削除の部分を「トル」と赤字を入れるのであるが、削り取るたびに「トレ」と悔しくて書きたいほどの思いであった。
しかし段々にその考えを方向転換した。自分の研究したことが一冊の本にまとまるということだけでもたいしたことではないか。研究に費やした時間が一冊の本という夢を叶えてくれるのであるから、この状況を受け入れていこう、という気持ちになった。
文章を削りながら、今は「トル」だが、いつかまたこれが生きるときもある。一時の状況だけにボヤクのはやめ、やめ、と歌いつつその作業を終えて、出版社の編集の方に渡し終わったところである。(生きないでそのままになることもあるが、少なくとも自分の勉強になったのは確かである)
「時間は夢を裏切らない、夢も時間を裏切ってはならない。」こんな素敵な言葉で争うのは愚かだ。槇原氏は素直に詫びた方がよいのではないかと、私は思う。しかし今更引っ込みがつかなくなったかもしれない。CHEMISTRYは評価している二人の歌手なので、これ以上泥仕合になりませんように。
銀河鉄道に乗って滅びないものを探しに出かけよう。滅びないもの、それはなんだろう。これは私が松本氏の言葉から連想して引き出した私の言葉だが、もしかしたら誰かの言葉であるかもしれない。そういうこともあるだろう。
最近松本零士氏の『銀河鉄道999』の言葉の盗作問題が起きている。歌手の槇原敬之氏がCHEMISTRYの新譜「約束の場所」に使っているフレーズが酷似しているというのである。
松本氏:「時間は夢を裏切らない、夢も時間を裏切ってはならない」
槇原氏:「夢は時間を裏切らない、時間も夢を決して裏切らない」
判定や如何に。
さて私はこのところ研究書の出版のことで、忙しくしている。かなりの時間をかけてまとめたものであるが、共著の先生の担当分と合わせてかなりの分量になるのにもかかわらず、一冊の分量を厚くするとコストが高くなってしまうので、多くの部分を削除しなくてはならなくなった。
語注を付けるために、中国や日本の禅語録の中からようやく探し出した一つ一つの引用文を全てというほど削り取らなくてはならないのである。そんな校正作業を今週はしていたのである。
自分のお正月も夏休みも、使える時間は全てこの研究に注いできたのであるが、その時間を捨て去るような、切り取るような苦しさである。300頁の分量を200頁に削るという作業がいかに辛いか、ご想像いただけるだろうか。校正では削除の部分を「トル」と赤字を入れるのであるが、削り取るたびに「トレ」と悔しくて書きたいほどの思いであった。
しかし段々にその考えを方向転換した。自分の研究したことが一冊の本にまとまるということだけでもたいしたことではないか。研究に費やした時間が一冊の本という夢を叶えてくれるのであるから、この状況を受け入れていこう、という気持ちになった。
文章を削りながら、今は「トル」だが、いつかまたこれが生きるときもある。一時の状況だけにボヤクのはやめ、やめ、と歌いつつその作業を終えて、出版社の編集の方に渡し終わったところである。(生きないでそのままになることもあるが、少なくとも自分の勉強になったのは確かである)
「時間は夢を裏切らない、夢も時間を裏切ってはならない。」こんな素敵な言葉で争うのは愚かだ。槇原氏は素直に詫びた方がよいのではないかと、私は思う。しかし今更引っ込みがつかなくなったかもしれない。CHEMISTRYは評価している二人の歌手なので、これ以上泥仕合になりませんように。
銀河鉄道に乗って滅びないものを探しに出かけよう。滅びないもの、それはなんだろう。これは私が松本氏の言葉から連想して引き出した私の言葉だが、もしかしたら誰かの言葉であるかもしれない。そういうこともあるだろう。