10月28日(土)晴れ【中国禅から道元禅へ】
今日は久しぶりに駒澤大学を訪れました。
石井修道先生の傘寿記念研究討論会がありました。
先生の記念講演は「道元の日本達磨宗批判再考」と題されて、特に宋代の禅と道元禅師の禅はどのように影響を受けていたか、講演を聞かせていただきました。
特に黄檗希運についての評価が高かったことが、よくわかりました。
「黄檗は超越古今の古仏なり。百丈よりも尊長なり、馬祖よりも英俊なり。」とべた褒めといってもよいでしょう。臨済義玄よりもすぐれている、と評価しています。
実際の講演をお聞きすることは、本を読んだだけでは、あまりほぞ落ちしないのですが、やはりリアルにお聞きすることは大事と思いました。
先生の『宋代禅宗史の研究』の分厚いご本は、本棚に飾られていますが、なかなか読み切ることはできていません。
先生の記念講演の後、小川隆先生、土屋太祐先生、張超先生、頼住光子先生による、石井先生の禅宗史に関する業績に対して「石井禅宗史学の継承と発展」という趣旨で、それぞれの報告並びに討論がありました。
ことに張超先生は、中国人であり、フランスに留学して、それこそ独学で石井先生の『宋代禅宗史の研究』を学ばれ、博士論文をお書きになったそうです。それはフランス語で書かれているのでしょう。
(『道元』をお書きになられた憧れの頼住先生にお会いできたことは、まことに嬉しかったです。
また20年以上前、一緒に学ばせていただいた、多くの先生にお会いすることができ、忙しい中でしたが、出かけてよかったと思った講演会でした。)