風月庵だより

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不屈のスケーター村主章枝

2006-03-29 22:48:38 | Weblog
3月29日(水)【不屈のスケーター村主章枝】
カナダのカルガリーで開催されたフィギィヤスケート世界選手権が 現地の25日に幕を閉じた。村主章枝選手は銀メダルに輝いた。

アメリカのキミー・マイズナー選手は予選とショートプログラムが終わった時点では7位であったが、フリーの演技で完璧に近い滑りができ、高得点をマークし、金メダルに輝いたのである。村主選手としてはSPまでの時点では2位であり、金メダルの可能性にかなり近いところにいたといえよう。しかしあまりにマイズナー選手の滑りが波に乗っていて、終盤での三回の連続ジャンプは印象深いものであった。

村主選手はマイズナー選手のすぐ後で、会場の興奮冷めやらぬ中で演技をスタートしたのだが、ラフマニノフのピアノ協奏曲二番の曲に乗ってすぐに村主ワールドに観衆を導いた。後半の連続ジャンプの乱れは惜しかった。今回はオリンピックの時とは違い、祈りのあとの清々しい笑顔は、このようなものだろうともいえる表情を見せてくれた。

2位という結果は本人にとっては惜しいものであろう。翌日の新聞にも「村主喜べぬ銀」とか「くやし涙」という文字を目にした。これが私には不思議であった。オリンピックの前にも股関節の故障があったり、この選手権の前にも疲労による身体の不調があったにも拘わらず、これほどの成績を残せたことはなによりではなかろうか。これこそ不屈のスケーターといえる由縁ではなかろうか

今は今で喜び、そして次につなげていく。会見のとき「気持ちを切り替えて、次に向かっていきたいと思っています」と答えていたが、一つが終わり、すぐに次をめざす、この不屈の精神こそは学びたいと思う。村主選手の華奢な感じからは、勝負の世界に生ききれる強靱さが、一体何処に潜んでいるのだろうかという疑問さえ湧くほどだ。それは絶え間ない努力と信念に裏付けられたものだろう。

常に今に満足し、かつ明日に希望をもってさらに歩み続けてほしい。どのような結果にも満足して、次のステップを踏み出すならば、結果に不満を持って次に進むよりも、豊かな展開が付いてくるのではなかろうか。オリンピックで銅メダルをとったときの浜口京子選手の、あの感謝に満ちた笑顔は、戦い抜いた者の笑顔であった。銅も金であったとさえ言える。

村主ファンとしては、村主選手が、お体にお気を付けて、さらなる境地に開眼なさるのを楽しみにしています。そしてベストを尽くしたとき、どんな結果でも喜んでくだされば、ファンとしてはともに喜べる時が増えますので、嬉しく思います。

ちょっと遅ればせながらの記事ですが、銀に悔しいということについて、少々考えていました。因みに3位はサーシャ・コーエン(アメリカ)、中野友加里選手は5位、恩田美栄選手は11位であった。

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