風月庵だより

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少女は何故

2008-07-21 06:15:06 | Weblog
7月21日(月)曇り【少女は何故】
一昨日の19日の未明におきた、15歳の少女による父親刺殺事件。「勉強しろ」に反発してか、父親が家族を殺す夢を見て殺してしまったとか、まだその理由はわからないようだが、理由がなんであれ娘が父親を殺すなどとありえないことである。何故このような事件が起きてしまうのか。

今までにも子の親殺しは度々日本で起きているが、このような事件を起こした子供たちの生活を洗い出して、なんとかこのような子供を作らないように社会の問題として解決の道を探し出せないだろうか。なにか共通項があるのではなかろうか。

この事件が起きたのと同じ日、私は両親を失った二人の少年たちの家に法事で出かけた。彼等の母親は15年前に、父親は2年前に病気で亡くなってしまった。その時まだ中学3年と高校3年だった。彼等にとって親を殺すなどということは、全く理解できないことだろう。「お母さんがいてくれたらな」「お父さんがいてくれたらな」と何度も心に思ったことだろうし、これからも思うことだろう。

少女は何故、育ててくれた父親を殺さなくてはならなかったのか、殺すなどという行為をしてしまうことができたのか、15年の心の軌跡を追い、社会の警鐘とすべきことを探し出さないと、第2,第3、第4の事件が跡を絶たないだろう。前日に親子で観たというビデオは何であったか、残虐な内容ではなかったか、このようなことも公表したほうがよいだろう。

これから生涯重い罪を背負って生きていかなくてはならない少女の人生があまりに哀れである。こんなことをしなければ楽しいときもあったであろうに。

幼いときから手を合わせつつ育てることを見直して欲しい。宗教色があるから給食のとき合掌はさせないなどという愚かな教育も見直して欲しい。子供に優しい芽を植えていくような教育であってほしい。社会が直さなくてはならないことが幾つもあるはずである。

この父親の冥福を祈ることは簡単ではないだろう。

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6 コメント

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夜も眠れません (光泊)
2008-07-21 19:02:19
こんな事件が起これば、世の中のお父さんは、夜も眠れません。
肝心の動機について未だ解明されていませんが、この子に限った特殊で決定的、必然的な動機であって欲しいと思います。
さもなければこの惨劇が容易に明日は我が身になるのですから。

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光泊さんへ (風月)
2008-07-22 12:31:07
世のパパたちの寝首は大丈夫か 。
本当にこの少女に限っての、ちゃんとした理由があって欲しいですね。あっても許される行為ではありませんが。

そうではなく漠然とですと、今の時代のパパに限らずママたちにとっても恐ろしい時代が到来してしまったことになります。

この事件に関しても、ある程度の情報は」公開されたほうがよいですね。
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かなしい、せつない (rinsou)
2008-07-23 21:37:58
お久し振りです。
かなしい、切ないとしか言いようのない事件ですね。うちの娘がちょうど「お父さん嫌い、臭い」の時期ですので、いろいろと考えてしまいます。
これからの彼女人生を思うと、よけいにつら
く感じます。
何か私たちにできることはないのでしょうか。
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rinsouさんへ (風月)
2008-07-24 16:05:57
お久しぶりです。同じくらいのお嬢さんがいらっしゃるのですか。思春期の女の子は、女の季節の中で通り抜けるのに大変な一時期でしょうね。その反面このときほど楽しい時期もないかもしれません。

それを考えると、この少女は一番楽しい時期をどうしてしまったの、可哀想に。やはり勉強しりという言葉は不必要な言葉かもしれませんね。実は私はただの一度も「勉強しろ」と言われたことがありません。

ですからそんなことを言われるといやだということを想像できないのです。

でも法事に行って、遊ぶことも大事だけれど、親に言われないでも勉強も一生懸命しな、と言ううるさい庵主です。他所の人に言われるほうがお家の人に言われるよりよいのではないでしょうか。成績には拘らないように、とは言っています。

この少女はそんな段階は越えてしまいました。あまりにミステリーや恐いイメージの本やビデオなどをみすぎた、ということも一因と考えられるかもしれません。

可哀想ですね。この少女のこれから一生。この少女の家族の一生。

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前兆もなく (春女)
2008-07-25 19:40:46
私の娘は中3の時の転校を切っ掛けに、情緒不安になりました。夜も眠らないまま歌ったり、わめいたり、前の学校の友達と夜中電話で話したり。学校も行かなくなり一時はどうなるかと思いました。エスカレーターの学校なので、中学は卒業できて高校に進学しましたが、不登校のままでした。やむなく転地して転校させました。幸いそこが娘の気に入ったお蔭で更生出来ました。
この間親として子供の心配はしても、子供に殺される心配はしたことがありません。今だったら包丁は厳重に管理しないと、親は眠れないところです。
今回の親はこのような前兆は全く感じていなかったと思います。娘は自分の心を闇に閉ざしたまま生活しており、自分の外の客観的な世界の認識がなかったのではないでしょうか。
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春女さんへ (風月)
2008-07-26 19:27:07
娘さんのことでは大変な経験をなさったのですね。ちょっとしたことで思春期は情緒不安定になるのですね。誰も分かってくれない、と思ってしまうのでしょう。

このとき「勉強しろ」を言ってしまうと、取り返しがつかないことになるのかもしれません。本当に勉強したければするでしょうし、As you like.とばかりに娘と一緒に遊んだ方が利口な親でしょう。

放っておくよりも春女さんのようにいろいろとためしてあげて正解だったのですね。

この少女はなぜ親を殺そうなどと思ったか、プライバシーなどと言わずになんでも公表して、みんなで考えた方がよいのではないかと思いますね。
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