10月8日(水) 天気=晴れ後曇り
07:02千畳敷駅→ 07:43~47極楽平→ 07:56~59三ノ沢岳分岐→ 09:10~26三ノ沢岳→ 10:32~38三ノ沢岳分岐→ 10:58~11:06宝剣岳→ 11:15宝剣山荘→ 11:35千畳敷駅
紅葉時期の駒ヶ岳ロープウェーは平日でも混雑すると聞いていたから菅ノ台のバスターミナルには未明に着き、始発のバス&ロープウェーに乗車できたのでAM7時には標高2612mの千畳敷に到着した。付近の紅葉はマアマアの見栄えというところだ。
千畳敷から千畳敷カールと宝剣岳
準備を済ませ早々に出発する。稜線の極楽平までは整備された歩き易い道だが、突然高所に来たせいか身体が馴染まず半分寝ぼけているような気分だ。しばらくすると妻が「貧血みたい。」と言い出した。どうも高山病の症状がでたみたいだ。騙し騙し歩いて稜線上の極楽平まで登ったが此処が限界のようで妻は「下で待つ。」と言って降って行った。
極楽平へ至る登山道
極楽平、奥に三ノ沢岳
妻の症状が気懸りだが「大丈夫」という言葉を信じ、一人で先へ進む。極楽平から10分程で三ノ沢岳分岐に着く。此処から西の支脈上に端正な三角錐の姿で三ノ沢岳が聳えている。
分岐したから三ノ沢岳
左へ折れ尾根を降って行く。最低鞍部まで約200m程高度を落とす。最低鞍部は花崗岩の岩尾根でハイ松の枝が道を覆い少し歩き辛い。短パンだと脚が擦り傷だらけになりそうだ。
最低暗部から伊那川源流部と奥に空木岳、南駒ヶ岳
尾根の右手には御嶽山や遠く北ア、槍穂高連峰が望め眼下に上松の街並みがマッチ箱のように見える。左手はカール状になった伊那川源流部の奥に空木岳や南駒ヶ岳等、中央アルプス南部の山々が望める。
三ノ沢岳山頂直下
最低鞍部を過ぎ山頂へ向け登って行く。相変わらずハイ松が塞ぎ歩き難い道だが、周囲の展望が良いので気分は良い。山頂部の尾根を越え、その奥の岩塊が三ノ沢岳山頂(2847m)だった。粗末な標識の脇で先行していた男性が仰向けになって休んでいた。
最高地点は標識の少し東側にある岩で、私はそこで休憩する。360度の展望が拡がり、東面は安平路山から木曽駒まで中央アルプスの主脈が長々と続く。更にその奥には南アルプス連峰が拡がり、富士山が頭だけ覗かせている。西面は御嶽山、乗鞍岳、北アルプス穂高槍を望む事ができる。
三ノ沢岳山頂
三ノ沢岳から御嶽山
山頂から宝剣岳、木曽駒方面
妻の事が気懸りなので早々に山頂を辞し来た道を戻って行く。前面の中央アルプス主脈には左から木曽駒、中岳、宝剣岳とピークが並んで見える。千畳敷から見上げる宝剣岳は本物の剣のように立派な姿だが、西側から見ると稜線上の小さな岩塊にしか見えない。
三ノ沢岳分岐から宝剣岳方面
三ノ沢岳から1時間余で分岐に戻ってきた。分岐から宝剣岳まで呼べば応えそうな距離だけど、岩場のアップダウンがあり見た目以上に時間を費やす道だ。岩場の両側は切れ落ちて緊張感を伴うが手掛かりや鎖がベタ打ちされておりさほど危険は感じない。一番難所は10m程の垂直の降りで鎖にすがって降りるが高所恐怖症の人だったら嫌な場所だろう。総じて岩場の難度は剣岳のノーマルルートと同程度位かな。分岐から20分程で宝剣岳(2931m)に着いた。
宝剣岳の岩場
宝剣岳岩場(岩の隙間を潜って行く。)
イルカみたいにも見える岩場
山頂は鋭い岩塔で、この上に立つのは一寸度胸がいる。勇敢な山ガールとアベックの男性に続き私も登ったが立ち上がると怖い。このピークも360度の展望でロープウェー駅がある千畳敷が真下に見え、うごめく観光客等の姿もつぶさに確認できる。
宝剣岳山頂
山頂から千畳敷カール
山頂下から宝剣山荘
宝剣岳から宝剣山荘へ降る岩場はアッケなく僅か10分足らずで山荘に着いた。山荘前の広場は行く人来る人で凄い賑わいだ。登山というより観光姿の人達も多い。木曽駒へ往復しようかと一瞬思ったが、車で待つ妻を思い千畳敷へと脚を向ける。
千畳敷へ降る道も数多くの人が行き交う。千畳敷カールは紅葉を楽しむ行楽客で大賑わい、田舎の繁華街より混雑している。降り着いたロープウェー駅は乗車を待つ人の長い列が出来ている。係員の話では30分待ちとの事、でも昨日の午後は2時間街だったそうで休日だと3時間待ちになるという。
千畳敷カールと遠くに南アルプス
駒ヶ岳ロープウェーから見る山腹の紅葉
妻には「12時頃戻る。」と言ったが、結局車のある菅ノ台駐車場にはPM1時前に戻った。車で横になっていた妻も気分は良さそうなので、午後は近在の寺院や神社を見物し、翌日ノンビリ一般道をドライブして我が家へ戻った。