Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

奥駈道(大森山東林道終点→大黒天神岳→熊野本宮大社)(詳細)

2018年06月04日 | 山歩き

5月25日(金)     天気=曇り後晴れ

 

05:30大森山東林道終点→ 06:05大平多山分岐→ 06:29~38大森山→ 07:15切畑辻→ 07:43~54五大尊岳→ 08:49~59六道ノ辻→ 09:18大黒天神岳→ 09:57山在峠→ 10:14吹越山→ 11:01~13吹越峠→ 11:23七越峰→ 11:45高山集落→ 13:00熊野大社大鳥居→ 13:10熊野本宮大社

 

 久々のテント泊はとても快適で、タップリ眠って眼が覚めたのはAM4時過ぎだった。お汁粉とパンとコーヒーというアンバランスな朝食を済まし、5時半に居心地の良かったテント場を後にする。

 大森山へはキツイ登りを覚悟したが、30分程で大平多山分岐に達すると後は緩やかな尾根道を伝って意外と容易に大森山(1078m)へ到着した。平坦な山頂は樹林帯の中に在り全く展望は無い。大森山から10分程で三角点がある大森山三角点ピーク(1045m)に着き、こちらも展望は全く無い。この山頂が奥駈道の中では、最も南端に位置する1千m越えの山だ。

 大平多山分岐から熊野川町の集落

 大森山山頂

 三角点ピークから左へ曲り、急坂をグングン降って行くと切畑ノ辻に着いた。ここから本宮町へ降る道が右へ分岐している。切畑辻を過ぎると痩せ尾根の小さな岩峰を幾つも越えて行く。急なアップダウンの連続で疲れる道だ。幾つか越えた岩峰の先に五大尊岳(825m)の山頂があった。

 切畑ノ辻

 五大尊岳へ向かう急な痩せ尾根

 五大尊岳山頂

 

 数人も居れば満杯になる狭い山頂からは、樹林越しに僅かな熊野川の流れが少し望めた。五大尊岳から1時間程樹林帯を降ると六道ノ辻の鞍部で、ここからも本宮町へ降る道が右へ分岐している。

 六道ノ辻

 六道ノ辻から緩やかに20分程登り、樹林帯の中の大黒天神岳(574m)に着いた。標識が無ければそれと気付かぬ地味な山頂で展望も全く無かった。大黒天神岳からはユルユルと長い降りが続き、鉄塔の下を過ぎるとS字状に道は曲りしばらく降ると舗装された車道が横切る山在峠に着いた。里間近を思わす雰囲気だが、峠から緩い登りとなって植林帯の在る吹越山(325m)を越える。

 大黒天神岳山頂

 大黒天神岳の降りから熊野川の眺め

 吹越山山頂

 吹越山からしばらく降ると車道が横切る吹越宿跡で、ここから吹越峠に向って再び登りになる。防鹿網に沿って道は続き、アンテナ鉄塔の下へ着くとそこが吹越峠であった。峠からは熊野本宮大社の大鳥居が眼下に望め、ここから大鳥居目指して降りたいところだが、奥駈道はこの先の七越峰を越えて行かねばならない。

 吹越峠から熊野本宮大社の大鳥居

 吹越峠から僅かな降りで展望台がある公園に着いた。ここには車道も上がっており、その先の小高い丘が奥駈道南端のピーク、七越峰(262m)の山頂だった。

 七越峰の山頂

 ここから車道沿いに降るのが正しいルートだがここで大失敗、地図も見ないで適当に降ったら、奥駈道とは真逆の西に位置する高山集落へ降ってしまったのだ。

 熊野大社と正反対の高山集落に降る

 下山の途中、真っ黒なカラス蛇が道を塞ぎ私を威嚇したけれど、あれは化身した八咫烏が私に正しい道を教えようとしたのではないだろうか。高山集落に着くと、車に乗ったオジサンが「奥駈の人ですか?」と私に訊ね、道を間違ってますよと教えてくれた。

 「奥駈道の所まで送ってあげましょうか?」と親切に言ってくれたけれど、最後に車に乗るのはシャクなので、結局教えてもらった道を歩いて熊野本宮大社へと向かった。

 その道中、又一台の車が停まり、熊野観光ガイドをしているMさんという方が私に「乗って行きませんか。」と声を掛けてくれた。彼が言うには奥駈けを歩く人10人の1~2人は私と同じように道を誤るそうで、あの百名山一筆書きの登山家「田中陽気氏」も間違ったという。バカは私だけじゃないんだ。

 熊野本宮大社へ向かう最後の橋、備崎橋を渡る。

 結局1時間も余分に歩かされ大鳥居に着いたのは午後1時、ここから観光客や外国人達と混じりながら大社本殿へと向かう。国道を越えて少しばかり石の階段を登って本殿に達するのだが、暑さにやられて脚がバテバテだ。

 熊野本宮大社の大鳥居

 しかし修験者見習いという立場上、横を歩くクラブツーリズムの爺ちゃん、婆ちゃん等に負ける訳にもいかず、ミエを張って重いザックを背負ったまま息も切らせず熊野本宮大社本殿へ拝殿した。

 多くの参拝者で賑わうパワースポットの熊野本宮大社本殿

 こうして私の奥駈道初挑戦は、中央の核心部を残したまま終わった。このまま現地に留まり再チャレンジする手もあるが、体調を考えると再び出直す方が良策と思えた。体力気力をフレッシュアップして、必ずやいつの日か奥駈道全コースの完踏を実現させたいと思います。

コメント
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