monologue
夜明けに向けて
 



  
神話学者ジョーゼフ・キャンベルは映画監督ジョージルーカスにとって溝口健二監督の相棒であった脚本家、依田義賢(ヨーダ )と同じようにいわゆるジェダイ・マスター(師匠)であった。ルーカスはパダワン(弟子)として「千の顔をもつ英雄(The Hero with a Thousand Faces)を学びキャンベルが分析研究してみせた世界各地の英雄伝説に共通する英雄の行動パターンをはじめに製作した「スター・ウォーズ」三部作、「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」 「スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲」スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」に使用した。それは簡単にまとめれば「英雄は旅立ち、成し遂げ、生還する」というものである。その間にさまざまな山や谷があるのだ。そしてその後、ルーカスは大学でキャンベル本人の講義を実際に受けたり会ったりする。そして満を持して「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐 」を製作し「スター・ウォーズ」サーガ全編を完成したのである。ジョーゼフ・キャンベルは折りに触れて「スター・ウォーズ」シリーズを絶賛しているがジョージルーカスはかれにとって自慢の弟子だったのだ。自分を超えるマスターになることを祈っていたことだろう。
fumio


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