monologue
夜明けに向けて
 



 23日(月曜)の夜テレビを見ていると妻が「あっ千代流れ!」といって「オイサ、オイサ」とかけ声をかけた。その番組は7月15日に行われた博多祇園山笠祭りの模様を収録したものだった。各地区が山笠と呼ばれる山車(だし)を櫛田神社まで走り込むタイムを競う。約5キロを30分程度で走っている。勇壮な祭りだった。同じ祇園祭りでも京都のゆったりした山鉾巡行とはスピード感が大きく違った。妻は幼い頃「千代」という地区に住んでいたので血が騒ぐのだろう。ウイキペディアによると、この博多の櫛田神社の祭神は大幡大神(櫛田大神)、天照皇大神、素盞鳴大神(祇園大神)の三神で、正殿に大幡主神、左殿に天照大神、右殿に素盞嗚神が祀られている、という。そして全国の櫛田神社は、櫛名田姫を主祭神としているがこの博多の櫛田神社では櫛名田姫は祀られていない、という。

  それもそのはず、主祭神である大幡大神(櫛田大神)というよくわからない謎の名前は九州北部を統治していた天照国照彦天火明奇甕玉饒速日尊(ニギハヤヒ)の別名であるからその父素盞鳴大神(スサノオ))とその現地妻天照皇大神(ヒミコ)がともに祭神となっているらしい。櫛名田姫は島根でのスサノオの妻であったのでここには祀られていないのだ。わたしは氏子たちが勇ましい褌姿で走る「博多祇園山笠」の中継を見ながらそんなことを考えていた。
fumio

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