monologue
夜明けに向けて
 



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 月の娘は、皿を割った
 木星王は嘆いた
 赤い目をした大地の子供は笑った

 夢魔は去った
 だが夢も去った

 鎖で繋がれた巨人は
 大地の重みに堪えかねて
 自らの踵を噛んだ
 
  灰色の陰は大鷲の老いを示す
  飛び石の向こうには、
  約束された緑の大地は無い
 
  私は言葉を切り揃えはしない。
  私は音を大事にする。
  私は木の葉擦れの間で息をしよう。

  人よ、人であれ。
  他人の水晶を覗いて、
  嘆くのは止めよ。

「SOUNDとこの部屋の仲間へ」より


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  「私は音を大事にする。」の「音」はsoundのことではなく立つ日。
われわれが闇と呼ぶ隔り世で輝く封じられてきた文字、口に縦棒のヒ。闇の太陽。
 音→言→光、となり、この世の光の元である。 音はノンとお呼びする。NONと書けばあの世でもこの世でも 逆読みしてもノンであることがわかる。宗教によって正(聖)観音とも呼ばれる。闇から門が開いて音(ノン)がお出ましになればこの世の横棒の日と縦棒のヒが重なり真太陽「田」が顕現する。「暗闇」の「暗」、にも日の陰に音が潜んでいる。そして、われわれの存在そのものである「意識」の意にも識にも。それはわれわれの精神を司る口に縦棒の陽であるから…。「串」の□を貫く縦棒。「大事」の大の縦棒と事の縦棒。それが音。それで「音を大事にする」という。
fumio


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