monologue
夜明けに向けて
 



神田明神の祭神「大己貴(オオナムチ)」と「少彦名(スクナビコナ)」の「少彦名」について記しておく。かれは一寸法師のモデルとして有名だがその素性がさっぱりわかっていない。
『古事記』では神皇産霊神(かみむすびのかみ)の子とされ、『日本書紀』では高皇産霊神(たかみむすびのかみ)の子とされ大国主の国造りに際し、波の彼方より天乃羅摩船(アメノカガミノフネ)に乗って来訪して国造りに参加したということになっているのだが、まず親という神皇産霊神(かみむすびのかみ)や高皇産霊神(たかみむすびのかみ)がだれのことかわからないから「少彦名」もだれなのかわからない。実は高皇産霊神(たかみむすびのかみ)とはスサノオとされている。大己貴(オオナムチ)はスサノオの娘の夫で養子だったが少彦名は実子だった。スサノオは大国主の国造りに際して実子の少彦名にその補佐役をまかせたのだ。実子の中で一番器量の優れた者は第五子「歳」だった。スサノオはかれには饒速日(ニギハヤヒ)と命名して大和を建国させた。そしてかれは没してからは「大物主」として三輪山に祀られた。その「大物主」は「大己貴(オオナムチ)」の補佐する時に「少彦名」という正反対のハンドルを選んだのである。「素九な日子名」素戔嗚の子である九の霊数をもった日の子ということである。エビスに比定されているが胡と書くと「フルの月」ニギハヤヒの幼名はフルであり、月神としても知られている。
fumio


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