8月のある日の夕方、玄関チャイムが鳴って
いつも野菜をくれる近所の友だちが
今回も新鮮な夏野菜をどっさり持ってきてくれました。
そして野菜越しに、「あのさー、これも要る?」と
小学生のお孫さんの名前が書いてある虫かごを差し出しました。
「トマトを片付けていたら見つけたんだけど」
「うちのダンナが、持っていってあげなって・・・」
前にも何度かこの友人から幼虫を貰ったことがあったので
私の虫好きをご主人も知っていたのでしょう(^^ゞ
見た途端、自分の目が一瞬キラッと輝いたのが分かりました(笑)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/96/6efa4a409a82355c4675b63c2b0e7ab5.jpg)
これは!スズメガの幼虫です!
「え~~、いいの?♡、お孫さんは欲しがらない?」
「まったく欲しがらないから、大丈夫だよ・・・」
とのことで、遠慮なくいただいてしまいました(#^.^#)
えーっと、この子は誰だったかな?懐かしい模様です。
食草がトマトなので調べたら、2年前に育てたことがある
メンガタスズメの幼虫でした。
2年前の時も、別の友だちから貰った幼虫で
成虫になったけど、残念ながら羽化不全でした。
今回は元気に飛び立てるといいな。
体長が10cmくらいあるので、終齢幼虫です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/7b/49e55065bc4604dd349d40bc4fb1887a.jpg)
*
スズメガの幼虫は、種類ごとに決まった植物しか食べなくて
例えばオオスカシバは、アカネ科のクチナシや
スイカズラ科のツキヌキニンドウなどを食草としています。
メンガタスズメはスズメガの仲間では、とても多くの種類を食草にしていて
ナス科のナス・トマトなど、ゴマ科のゴマ、シソ科のクサギ
クマツヅラ科のクサギボタン、ノウゼンカズラ科のノウゼンカズラ
マメ科のデイゴ、キリ科のキリ
あとは、ヒルガオ科やモクセイ科の植物も食べるそうです。
生き残るには有利ですが、人間が大切に育てているトマトやナス、ゴマを食べるのは
害虫として駆除される確率が高いので不利です(´A`)
トマトの葉は少し手に入るので、このまま食草を変えず
庭の父親のトマトから、葉を盗んできて育てます(^m^)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/ea/c2fd39160b6e4b48576c4146590b78aa.jpg)
うちに来て3日後の朝、幼虫の体が赤茶色に変化していました。
もうサナギになるの?
もっとゆっくりしていけば良いのに。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/83/6a79d55f25538f3ec020b6a1dca346c6.jpg)
小さい飼育ケースに今回は、市販の「観葉植物の土」を入れました。
水はけが良いよう粒状なので、地中で繭をつくりやすいかも。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/0e/82e073cfd5e7a73d6f6ff5e197dbc641.jpg)
あーじゃない、こーじゃないと
場所を変えたり、潜ったり出てきたりを繰り返して
やっと納得する角度?が見つかったようで
土の中へ姿を消しました。
**
土に潜ってから18日後の夜、9時半頃部屋に行くと
網の中に人影ならぬ「虫影」がありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/8a/41d0c8c0c2b8044f878a0916a42d2f33.jpg)
飼育ケースを100均で買った大きな干し網に入れて
部屋に吊るしてあったのですが、ファスナーをそっと開けて中をみると
きれいに翅が伸びた成虫がいました。
良かった!無事に羽化できたようです。
ケースに貼ってある付箋は、蛹化した日と羽化の予想日です。
予想より3日早かったです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/b1/3300be8cedc74c52063dba0a60a105f8.jpg)
夜行性のスズメガはいつも、真夜中に羽化していたのですが
この子は翅がしっかり伸びていたので
1時間ほど前の、8時半くらいにサナギから出たようです。
まだ寝ぼけてるかな?
寝起きだと、ボーっとしていて手に乗るんです(^m^)
ゴールド&ブラックの、ゴージャスなガウンみたいな翅。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/9d/78a7cd9cea31522a7b414bbda791c5a1.jpg)
お顔も見せてくれました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/50/defdb1bea250b47376f6a4c79b14475a.jpg)
背中の模様は?
黒い部分が多くて黄色い横縞が見えないので
この子は「クロメンガタスズメ」のようです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/01/8ba91a6911e0b1f15b687661dd6170ca.jpg)
ドクロのお面も、面白いことに・・・
メンガタスズメよりもクロメンガタスズメは「タレ目」だそうです(笑)
確かに!比べて見ないと分からないけど、目が笑ってますね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/35/5ae7ffe1e22668b0a98bfc82b48b4109.jpg)
そして、この角度から見るスズメガの顔は
頭部のほとんどが目なのです!
夜行性の蛾の目は「モスアイ」と呼ばれる特殊な構造をしていて
ほぼ光を反射しません。
究極の黒、漆黒です。
月の光を頼りに、闇夜の中を飛び回る様子を想像すると
同じ地球で違う世界を生きている・・・そんな不思議な気持ちになります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/2e/bed5a1ec21416d07d70dc04e82644bfb.jpg)
***
もう夜もふけてきました。
いつまでも指から離れないのは嬉しいけど、眠い・・
そろそろお別れです。
網戸を開けて窓の外へ、元気でね、ありがとう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/84/51bc898fd2379bc3c9d4be974736a5ba.jpg)
うーん、まったく離れない(^^ゞ
名残り惜しいというより、タイミングじゃない感じ(笑)
仕方ないので、窓の外のスダレに止まらせておきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/59/21eec740849a93dffb31085667dcba83.jpg)
翌朝、ちゃんと居なくなっていました。
2年前は羽化不全で悲しい思いをしましたが
今回は無事に羽化してくれて、本当に嬉しかったです。
飼育ケースの土から、サナギの抜け殻とマユを取りだしました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/7c/376a77fb5143969a6c4951d3580c6a01.jpg)
地中に作られたクロメンガタスズメのマユは
ドーム型というより、サナギを覆う上部だけの形でした。
細い糸で繊細に綴られていて、手で持ち上げても崩れないくらい強度がありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/f5/b3804faaeefb03e1cb4609b87398ac3f.jpg)
羽化した日からずいぶん時が過ぎて、今夜は寒いくらいですが
窓を開けて夜空を見ると、しっとりした暗闇に
スズメガが飛んでいる姿が思い浮かびます(#^.^#)
以上、クロメンガタスズメの飼育記録でした。
いつも野菜をくれる近所の友だちが
今回も新鮮な夏野菜をどっさり持ってきてくれました。
そして野菜越しに、「あのさー、これも要る?」と
小学生のお孫さんの名前が書いてある虫かごを差し出しました。
「トマトを片付けていたら見つけたんだけど」
「うちのダンナが、持っていってあげなって・・・」
前にも何度かこの友人から幼虫を貰ったことがあったので
私の虫好きをご主人も知っていたのでしょう(^^ゞ
見た途端、自分の目が一瞬キラッと輝いたのが分かりました(笑)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/96/6efa4a409a82355c4675b63c2b0e7ab5.jpg)
これは!スズメガの幼虫です!
「え~~、いいの?♡、お孫さんは欲しがらない?」
「まったく欲しがらないから、大丈夫だよ・・・」
とのことで、遠慮なくいただいてしまいました(#^.^#)
えーっと、この子は誰だったかな?懐かしい模様です。
食草がトマトなので調べたら、2年前に育てたことがある
メンガタスズメの幼虫でした。
2年前の時も、別の友だちから貰った幼虫で
成虫になったけど、残念ながら羽化不全でした。
今回は元気に飛び立てるといいな。
体長が10cmくらいあるので、終齢幼虫です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/7b/49e55065bc4604dd349d40bc4fb1887a.jpg)
*
スズメガの幼虫は、種類ごとに決まった植物しか食べなくて
例えばオオスカシバは、アカネ科のクチナシや
スイカズラ科のツキヌキニンドウなどを食草としています。
メンガタスズメはスズメガの仲間では、とても多くの種類を食草にしていて
ナス科のナス・トマトなど、ゴマ科のゴマ、シソ科のクサギ
クマツヅラ科のクサギボタン、ノウゼンカズラ科のノウゼンカズラ
マメ科のデイゴ、キリ科のキリ
あとは、ヒルガオ科やモクセイ科の植物も食べるそうです。
生き残るには有利ですが、人間が大切に育てているトマトやナス、ゴマを食べるのは
害虫として駆除される確率が高いので不利です(´A`)
トマトの葉は少し手に入るので、このまま食草を変えず
庭の父親のトマトから、葉を盗んできて育てます(^m^)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/ea/c2fd39160b6e4b48576c4146590b78aa.jpg)
うちに来て3日後の朝、幼虫の体が赤茶色に変化していました。
もうサナギになるの?
もっとゆっくりしていけば良いのに。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/83/6a79d55f25538f3ec020b6a1dca346c6.jpg)
小さい飼育ケースに今回は、市販の「観葉植物の土」を入れました。
水はけが良いよう粒状なので、地中で繭をつくりやすいかも。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/0e/82e073cfd5e7a73d6f6ff5e197dbc641.jpg)
あーじゃない、こーじゃないと
場所を変えたり、潜ったり出てきたりを繰り返して
やっと納得する角度?が見つかったようで
土の中へ姿を消しました。
**
土に潜ってから18日後の夜、9時半頃部屋に行くと
網の中に人影ならぬ「虫影」がありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/8a/41d0c8c0c2b8044f878a0916a42d2f33.jpg)
飼育ケースを100均で買った大きな干し網に入れて
部屋に吊るしてあったのですが、ファスナーをそっと開けて中をみると
きれいに翅が伸びた成虫がいました。
良かった!無事に羽化できたようです。
ケースに貼ってある付箋は、蛹化した日と羽化の予想日です。
予想より3日早かったです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/b1/3300be8cedc74c52063dba0a60a105f8.jpg)
夜行性のスズメガはいつも、真夜中に羽化していたのですが
この子は翅がしっかり伸びていたので
1時間ほど前の、8時半くらいにサナギから出たようです。
まだ寝ぼけてるかな?
寝起きだと、ボーっとしていて手に乗るんです(^m^)
ゴールド&ブラックの、ゴージャスなガウンみたいな翅。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/9d/78a7cd9cea31522a7b414bbda791c5a1.jpg)
お顔も見せてくれました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/50/defdb1bea250b47376f6a4c79b14475a.jpg)
背中の模様は?
黒い部分が多くて黄色い横縞が見えないので
この子は「クロメンガタスズメ」のようです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/01/8ba91a6911e0b1f15b687661dd6170ca.jpg)
ドクロのお面も、面白いことに・・・
メンガタスズメよりもクロメンガタスズメは「タレ目」だそうです(笑)
確かに!比べて見ないと分からないけど、目が笑ってますね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/35/5ae7ffe1e22668b0a98bfc82b48b4109.jpg)
そして、この角度から見るスズメガの顔は
頭部のほとんどが目なのです!
夜行性の蛾の目は「モスアイ」と呼ばれる特殊な構造をしていて
ほぼ光を反射しません。
究極の黒、漆黒です。
月の光を頼りに、闇夜の中を飛び回る様子を想像すると
同じ地球で違う世界を生きている・・・そんな不思議な気持ちになります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/2e/bed5a1ec21416d07d70dc04e82644bfb.jpg)
***
もう夜もふけてきました。
いつまでも指から離れないのは嬉しいけど、眠い・・
そろそろお別れです。
網戸を開けて窓の外へ、元気でね、ありがとう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/84/51bc898fd2379bc3c9d4be974736a5ba.jpg)
うーん、まったく離れない(^^ゞ
名残り惜しいというより、タイミングじゃない感じ(笑)
仕方ないので、窓の外のスダレに止まらせておきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/59/21eec740849a93dffb31085667dcba83.jpg)
翌朝、ちゃんと居なくなっていました。
2年前は羽化不全で悲しい思いをしましたが
今回は無事に羽化してくれて、本当に嬉しかったです。
飼育ケースの土から、サナギの抜け殻とマユを取りだしました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/7c/376a77fb5143969a6c4951d3580c6a01.jpg)
地中に作られたクロメンガタスズメのマユは
ドーム型というより、サナギを覆う上部だけの形でした。
細い糸で繊細に綴られていて、手で持ち上げても崩れないくらい強度がありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/f5/b3804faaeefb03e1cb4609b87398ac3f.jpg)
羽化した日からずいぶん時が過ぎて、今夜は寒いくらいですが
窓を開けて夜空を見ると、しっとりした暗闇に
スズメガが飛んでいる姿が思い浮かびます(#^.^#)
以上、クロメンガタスズメの飼育記録でした。