5月のお話です。
庭のミカンの木に、小さな虫がいました。
それは小さすぎて、肉眼では
「赤いつぶ」にしか見えないのですが
何が忙しいのか、つぶは、ずっと走っているのです。
写真を撮りたいのだけど
立ち止まらないの(^^ゞ
やっと交尾中のペアを見つけて
失礼して、写真を撮らせて貰いました。
なんだろ?なんだろ。
ドキドキしながらパソコンで見てみたら
か・・・かわいい♡
毛深いけど、てんとう虫かな?
ネットで「小さい、毛深い、テントウムシ」で検索したら
「ベダリアテントウ」という名前の虫でした。
それにしても、本当に小さい!
ベダリアテントウの体長は、2~4mmだそうです。
身近で同じくらいのモノって何だろう?
探してみたら、炒りゴマが3mmで
お米は4mmでした(^m^)
肉眼で見るのは、今はもうムリなサイズです。
*
葉の上には、幼虫の姿もありました。
平ぺったくて、粉っぽい感じで
一見すると、カイガラムシのようにも見えます。
今回調べて、初めて知ったのですが
ベダリアテントウは、柑橘類につく害虫
「イセリアカイガラムシ」の秀逸な天敵として
現在は世界中に分布しているそうです。
これがイセリアカイガラムシです。
うちの庭木ににも、よくくっ付いています。
↓
(Wikipediaより画像をお借りしました)
ベダリアテントウは、幼虫、成虫ともに
このカイガラムシを食べるのですが
その食欲が、フードファイター並みの破壊力で(笑)
被害に遭っている木が1本なら
オスとメス各2匹で、短期間でその木にいるカイガラムシを
きれいに平らげてしまうそうです。
この子の体にも、カイガラムシのワタが付いていました。
ベダリアテントウが世界中に分布している経緯にも
とても興味を持ちました。
140年ほど前、カリフォルニアの果樹園に偶然侵入してきた
イセリアカイガラムシが、天敵がいないために大繁殖して
柑橘類の栽培が全廃止されるほどになったそうです。
そこで!
カイガラムシの「天敵を探しに旅に出よ」と命を受けた
ケーベルさんが、可能性のある虫を1000頭ほど探してきました(スゴイ!)
半分は寄生バエで、残りの500頭がベダリアテントウの成虫でした。
さっそくアメリカで大量繁殖をして、1万頭が柑橘果樹園へ放たれたそうです。
結果は驚異的でした。
たった2年で、カイガラムシを許容範囲まで制圧してしまったのです。
小さなこの子が!(#^.^#)
**
ちょこまかと走っている、成虫のあとを追って
木の奥の枝を見てみると
なるほど!カイガラムシを食べていました。
5月のこの時期は、ミカンの木はアブラムシだらけで
アブの幼虫や、ナミテントウさんたちが
蟻に追われながらも、ムシャムシャと食事をしてくれるのですが
カイガラムシが居なかった理由が分かりました。
日本では110年前、静岡県に初めてベダリアテントウが導入されました。
そんな虫が、うちの庭にまで浸透しているなんて・・・
感慨深いです(n´v`n)
天敵探しの旅へ出たケーベルさんに、未来の姿を伝えたいです。
***
ベダリアテントウがサナギから
成虫になるとき、羽化の姿は
ちょっと怖いです。
背中が大きく裂け
中にはかさぶたみたいな、赤い盛り上がりが入っていて
まるでエイリアンの卵みたいです(ll゚д゚)
かさぶたを脱いで
真っ赤な成虫が出てきました。
しばらくすると、背中の黒い班が
じわ~っと浮かび上がってきます。
抜け殻です。
こんなにパックリと、背中が割れて出てくるなんて・・
エイリアンだわ・・
でも、ふっと気付いたのですが
セミもトンボも、蝶も蛾も
みんな背中がパックリ割れて、成虫が出てくるんですよね!
てんとう虫の背中の割れ具合がすごいので、特別だと思ってしまいました(^^ゞ
観察していて、もう一つ気付いたことがあります。
それは、他の昆虫と違って
脱皮した殻に、戻ることができることです(^O^)/
飼育ケースで、サナギを観察していた時
脱皮後、私が触ろうとすると
そそくさと脱いだ殻に入り込んで避難しました。
殻の中の体が、毛深い成虫なのが分かりますね(^m^)
****
その他にも、ミカンの木で観察できたことは・・
ベダリアテントウが、蜘蛛の巣にかかっても
襲われなかったことです。
巣の主の蜘蛛は、てんとう虫が不味いの知っているのかな?
両者ともに気の毒なので、ベダリアさんは巣から救出しました。
イセリアカイガラムシを食べ尽くして
エサが無くなると、普通のアブラムシも食べるようです。
チビカマさんも、少しだけ大きくなってます(#^.^#)
今はもう、アブラムシも姿を消して
てんとう虫も「夏眠」にはいったみたいです。
ミカンの木は、蜘蛛の巣だけになりました。
庭の片すみで日々繰り広げられている
「私の知らない世界」
その中で、小さな赤いつぶを見つけられて
ちょっとだけ、知ってる世界が増えた気がして
嬉しかったです(^m^)
庭のミカンの木に、小さな虫がいました。
それは小さすぎて、肉眼では
「赤いつぶ」にしか見えないのですが
何が忙しいのか、つぶは、ずっと走っているのです。
写真を撮りたいのだけど
立ち止まらないの(^^ゞ
やっと交尾中のペアを見つけて
失礼して、写真を撮らせて貰いました。
なんだろ?なんだろ。
ドキドキしながらパソコンで見てみたら
か・・・かわいい♡
毛深いけど、てんとう虫かな?
ネットで「小さい、毛深い、テントウムシ」で検索したら
「ベダリアテントウ」という名前の虫でした。
それにしても、本当に小さい!
ベダリアテントウの体長は、2~4mmだそうです。
身近で同じくらいのモノって何だろう?
探してみたら、炒りゴマが3mmで
お米は4mmでした(^m^)
肉眼で見るのは、今はもうムリなサイズです。
*
葉の上には、幼虫の姿もありました。
平ぺったくて、粉っぽい感じで
一見すると、カイガラムシのようにも見えます。
今回調べて、初めて知ったのですが
ベダリアテントウは、柑橘類につく害虫
「イセリアカイガラムシ」の秀逸な天敵として
現在は世界中に分布しているそうです。
これがイセリアカイガラムシです。
うちの庭木ににも、よくくっ付いています。
↓
(Wikipediaより画像をお借りしました)
ベダリアテントウは、幼虫、成虫ともに
このカイガラムシを食べるのですが
その食欲が、フードファイター並みの破壊力で(笑)
被害に遭っている木が1本なら
オスとメス各2匹で、短期間でその木にいるカイガラムシを
きれいに平らげてしまうそうです。
この子の体にも、カイガラムシのワタが付いていました。
ベダリアテントウが世界中に分布している経緯にも
とても興味を持ちました。
140年ほど前、カリフォルニアの果樹園に偶然侵入してきた
イセリアカイガラムシが、天敵がいないために大繁殖して
柑橘類の栽培が全廃止されるほどになったそうです。
そこで!
カイガラムシの「天敵を探しに旅に出よ」と命を受けた
ケーベルさんが、可能性のある虫を1000頭ほど探してきました(スゴイ!)
半分は寄生バエで、残りの500頭がベダリアテントウの成虫でした。
さっそくアメリカで大量繁殖をして、1万頭が柑橘果樹園へ放たれたそうです。
結果は驚異的でした。
たった2年で、カイガラムシを許容範囲まで制圧してしまったのです。
小さなこの子が!(#^.^#)
**
ちょこまかと走っている、成虫のあとを追って
木の奥の枝を見てみると
なるほど!カイガラムシを食べていました。
5月のこの時期は、ミカンの木はアブラムシだらけで
アブの幼虫や、ナミテントウさんたちが
蟻に追われながらも、ムシャムシャと食事をしてくれるのですが
カイガラムシが居なかった理由が分かりました。
日本では110年前、静岡県に初めてベダリアテントウが導入されました。
そんな虫が、うちの庭にまで浸透しているなんて・・・
感慨深いです(n´v`n)
天敵探しの旅へ出たケーベルさんに、未来の姿を伝えたいです。
***
ベダリアテントウがサナギから
成虫になるとき、羽化の姿は
ちょっと怖いです。
背中が大きく裂け
中にはかさぶたみたいな、赤い盛り上がりが入っていて
まるでエイリアンの卵みたいです(ll゚д゚)
かさぶたを脱いで
真っ赤な成虫が出てきました。
しばらくすると、背中の黒い班が
じわ~っと浮かび上がってきます。
抜け殻です。
こんなにパックリと、背中が割れて出てくるなんて・・
エイリアンだわ・・
でも、ふっと気付いたのですが
セミもトンボも、蝶も蛾も
みんな背中がパックリ割れて、成虫が出てくるんですよね!
てんとう虫の背中の割れ具合がすごいので、特別だと思ってしまいました(^^ゞ
観察していて、もう一つ気付いたことがあります。
それは、他の昆虫と違って
脱皮した殻に、戻ることができることです(^O^)/
飼育ケースで、サナギを観察していた時
脱皮後、私が触ろうとすると
そそくさと脱いだ殻に入り込んで避難しました。
殻の中の体が、毛深い成虫なのが分かりますね(^m^)
****
その他にも、ミカンの木で観察できたことは・・
ベダリアテントウが、蜘蛛の巣にかかっても
襲われなかったことです。
巣の主の蜘蛛は、てんとう虫が不味いの知っているのかな?
両者ともに気の毒なので、ベダリアさんは巣から救出しました。
イセリアカイガラムシを食べ尽くして
エサが無くなると、普通のアブラムシも食べるようです。
チビカマさんも、少しだけ大きくなってます(#^.^#)
今はもう、アブラムシも姿を消して
てんとう虫も「夏眠」にはいったみたいです。
ミカンの木は、蜘蛛の巣だけになりました。
庭の片すみで日々繰り広げられている
「私の知らない世界」
その中で、小さな赤いつぶを見つけられて
ちょっとだけ、知ってる世界が増えた気がして
嬉しかったです(^m^)