深田久弥さんの日本百名山より
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小沼(この)は山に取りかこまれた、ひっそりと静かな沼で、水面は明るい。
あまりに明るく、あまりに静かなので、
却って底気味の悪い気のしたことを覚えている。
以前はこの沼のまわりは大木が繁っていて、昼さえ薄暗かったそうである。
美女が大蛇に変じて沼の底に棲んでいるという伝説があった。
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小沼の駐車場は広く、トイレもあります。
小沼を左回りで一周するルートで
長七郎山に向います。
すぐに左の展望が開けて
スラリとした黒檜山と
ゴツゴツした駒ケ岳が寄り添っていました。
手前の溝には雪が残っています。
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長七郎山へ向う道を途中で
左に大きく曲がり
小地蔵山に立ち寄りました。
駐車場から10分ほどです。
冬枯れた林のすき間から
周りの様子はわかりますが
展望はありません。
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戻って長七郎山に向います。
なだらかな林の中を歩いていたら
伊豆の天城山を思い出しました。
それは、
人を圧倒する岩場ではなく
広大な草原でもありません。
うっそうと繁る森ではなく
木漏れ日のある林でした。
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小地蔵山への分岐に戻り、
そのまま進むと
10分ほどで長七郎山です。
まだ朝早いので誰もいません。
広場を独り占めして、朝食にしました。
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北~西側のパノラマ
左が荒山・中央は地蔵岳・右が黒檜山
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東~南も開けていますが
この日はまだ
霞んでいるので写真になりませんが
裾野を広げた大きな山だということが
よくわかる場所です。
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来た道を戻らず、小沼に下ります。
この下りの道も緩やかです。
小沼の向いにある地蔵岳が
よい目印になりました。
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下りきると
長七郎山から10分で
小沼が一望できる水門の所に出ます。
駐車場のちょうど反対側で
湖畔をどちらに進んでもほぼ同じ距離なので
地蔵岳が見える右の道を選択しました。
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地蔵岳を背景に
水の色が一番きれいだった所
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かたまって咲いている
ヒメイチゲ
キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草
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悠々と近づいてくる鯉が
シンクロしました。
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駐車場の手前で振り返り
小沼の全景
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つづく
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