あの秩父地方もご多聞に漏れず盆地形状の
独特の蒸し暑さから解放されつつあるようです。
これならばと休日を利用し改めて秩父路へと。
で、ここで計画外の出来事が。。。
わが奥方、それに末娘が同行することとなり
ランニングでの札所巡り計画は
もろくも初日から計画変更を余技される羽目に。
せめてできる限りのウオーキングでとの確約を取り付け
いざ一番札所へと出発。
今や人気観光地化した長瀞や道路事情に乏しい秩父への道はひとたび渋滞すれば
どうしようもない状態に陥り、学生の夏休み最後の日曜日であるこの日の
そんな事情を知ってか知らずか、我が家の二人はやや焦り気味の私を差し置いて
かなりののんびりムード。
順調に一番札所の「四万部寺」に到着。
十数名の団体さんがお参りをしており
さして広くない境内は満杯状態で
順番待ちするのならば先ずは売店へと。
我が家の二人に私同様の納経帖の
購入を勧めるのですが、不要だと。
相変わらず込み合う境内。
札所巡りといえば白装束で笠をかぶりそして杖を突き、
といういでたちを連想されるでしょうが、さすがにその様な方はおらず
中には自転車で、バイクで、ハイキングで、そんな様相の方ばかり。
当然、我が家もそうでもあるように般若心経を挙げる方には一度もお目にかかれず
ややスタンプラリー的な楽しみ方になっているような、そうでもないような。
ここは地図によればかなり細い道を
上った山の上にあるらしく
私一人なら走ってでも歩いてでも
車に頼ることはない距離で
そのまま駐車場に車を置きっぱなしにして
向かおうと当初は計画していたのですが
やはりあの二人じゃそれも無理だろうと、もう完全に自らの足での札所巡りは
諦めました。
とは言え、向かう途中の道はどんどん狭くなり、木々に覆われ始めた
ほぼ登山道並の勾配のその道はもう車では無理?との判断。
運よく車を二台ほど置けるようなスペースがあり、そこから徒歩でお寺まで。
かなり息が切れ、もうギブアップするんじゃないかと思われた二人もようやく
到着するとやはりここにも参拝者が数名おられ、皆さん息も上がって。。。。
このお寺は無人で納経所はふもとの「光明寺」で書き込んでいただきました。
それほど距離もなく平地で
歩いてもたいした時間は かかりません。
が、もうほとんど歩く気のない二人に
仕方なく車を走らせます。
五分程度で到着すると
それまでの道のりでお会いした方が
やはりそのお寺にいらっしゃる。
そりゃそうですよね。
皆さん、それを目的でいらっしゃるのですから。
でも、同じパターンの行動をとり、行く先々でお会いするということが
ちょっと面白かったですよ。
それと、ご住職の筆の立つこと。
そのお寺それぞれの判と書が本当に見事にマッチしていて感心しきり。
ただその手数料三百円は、それなりにお財布を痛めつけてはくれるのですけどね。
巨大なわらじが奉納されており
今までのお寺さんとは
ちょっと違った雰囲気。
無数にあるお地蔵さんや
この周辺では知らぬ方はいないだろう
荒船清十郎元衆議院議長のお墓や
お蕎麦屋さんなどもあり、ちょっとここで一息つきたい気分。
で、納経所に向かうとここで再び計画外の出来事。
末娘が私の納経帖に興味を示し、自分も欲しいと。
で、仕方なくここで購入。
だから最初から購入して書き入れてもらっておけばと後悔するもすでに遅し。
納経所である長興寺で
書き入れをしていただいてから
再び一番から三番まで行って
書き入れてもらうという
二度手間の暴挙をねだられたのです。
もちろん車で向かうのですが
この時間は完全にロス。
でも、奥方も娘もこうした札所巡りの楽しみが分かってきたようで
私の納経帖と時間がずれ書き手が変わって書きこまれた文字の違いなど
昼食をとることも、休憩をとることも後回しにしてそれはそれで楽しんだご様子。
私としては走って楽しみたいと思っていたところに同行人の出現で
ひとつの楽しみが完全に消失してしまい不満がないわけでもありませんが。
ならばこの回は諦め、とにかくこの同行人ふたりと回って
後でもう一度走って回ろうともう一冊納経帖を購入しちゃいました。
これで我が家はすべて回れば三冊の納経帖。
きっとかなりの御利益があると信じたいですね。
さて、ここですでに14時をまわり、さすがにお腹の虫も騒ぎ出しました。
ここで市街地に入り某有名うどんチェーン店で昼食タイム。
大盛りを一気に平らげ次へと向かいます。
六番に向かう
のでしょうが、
近くに十番
「大慈寺」、
十一番
「常楽寺」が
あり、参拝。
ちょっと残念だけど帰り時間を考慮して今日のところはここまでで終了。
次の休日にまた三人で向かうことにします。
多分このペースで行くと五日間ぐらいもかかってしまうでしょうか。
それにしても札所巡りの方々の多いこと。
皆それぞれに何かを思い、そしてそれぞれに楽しみ、
それぞれに頑張っているようです。
年配のご夫婦。
女性一人で歩いている方。
小さなお子さんを連れたご家族。
シニア世代の団体さん。
たくさんの方々と登山同様のあいさつを交わし、清々しささえ感じる秩父路。
次はどんな出会いがあって、どんな会話が交わされるのか楽しみで仕方ありません。
元々札所巡りとははそうした目的ではないのでしょうが、
そうしたことでまた違ったものも同時に得られる、
これもお導きであると信じたいものですね。