風をうけて vol.3

お引越ししてまいりました。
拙いブログですがよろしくお願いします。

なれすぎ

2023-09-28 04:52:19 | マラソン
あれは確かまだギリギリコロナ感染が広がる前だった気がする。

「越後湯沢秋桜マラソン」

上越新幹線、その終着駅の越後湯沢駅。

初めて新幹線で向かった大会だ。

普通電車で向かった大会はいくつもあったが、高額な料金の新幹線でなんて贅沢過ぎるだろと敬遠していた。

その料金分を他の大会のエントリーフィーに回せたら、もう一回や二回走れると。

しかし、走るだけを目的とするのはもう飽きたし、走った後にビールをゴクゴクと飲んでいるランナーさんが羨ましくって、その横を何度恨めしそうに見つめながら帰った事か。

初めての”新幹線通ラン”はその乗り心地の良さと速さに驚き、どうして今まで新幹線を利用しなかったのかと逆に後悔したくらい。

もちろん、走り終えてから飲んだビールは最高だったし、会場で販売されていた新米のコシヒカリのおにぎりの美味しさに感動もした。

コースは坂ばかりで苦しかったし、その結果はともかくとして、とても楽しめた大会だった。

あれから3年、まるでゼンマイのキレた時計のようにぴたりとその動きを止めたマラソン大会。

ご多聞に漏れず「越後湯沢秋桜マラソン」も中止、中止の数年を経て今年。

再び動き出した時計の針は生まれ変わった大会を提供してくれた。

「ゆざわコスモスRUNフェスタ 越後湯沢コスモスマラソン」



今回は家庭の事情もあり、新幹線で向かうことはできなかったが、またあの雰囲気を楽しんで来ようと胸いっぱいに期待を込め、関越道をひた走り会場に向かった。

やや早めに到着した会場近くの駐車場。

いつも見られるような渋滞やひとの波が見られない。

ハーフのスタート2時間前。

きっとこの町の気質なのか、地元参加者さんものんびりとしているのだろうと思っていた。

ところがどうだろう。

以前の様な活気も見られない。

参加者さんの絶対数が以前とは比べようもないほど減っているのではないかと思われた。

スタートの白線、その後ろに並ぶ人たちのその間隔がやたらと広い。

コロナ前の様な押し合いへし合いの並びとは明らかに違う。

コースも厳しくひとをかき分け、前に出ようとする強引なランナーさんの姿もあまり見られない。

空間のあるランはストレスをもかき消してくれるのだろうか。

それに比べて山間を走るこのコースの厳しさにはさすがに苦しんだ。

前半の11㎞は山を上って下りる。

そして会場まで戻り、後半の10㎞弱を湯沢温泉街に向かって走り、折り返して会場に戻る設定。

前半の山で力を使うと、後半のアップダウンの激しい温泉街で地獄を見る。

分かっていても、今回もそうだった。

ここを走る度に坂に対する適応力や持久力のなさに苛まされる。

暑い夏を経てやっと走れるようになる”開幕戦”で思いっきり凹まされるのだ。



それでも、ゴール後にビールが待ってると思えば自然に口角が上がるものを、今回はそのネタがない。

ただただ苦しい思いをしに、遠路はるばる越後の地にまでやってきたことになってしまった。

おまけに走る前からどうにも体がだるく、本当に走らなけりゃいけないのかとうつむいてばかりいた。

どうも調子が上がらない前半の上りを終え、下りになってスピードに乗って、お調子にも乗って半分を過ぎた頃にもう一度現実にひこずり戻された、そんな感覚だった。

それより何より、年々衰えていく体力、走力、気力。

それがシニアの誰もが抱える悩みどころ、じゃないだろうか。

年間10本走ってきたとする。

それを20数年重ねてきた。

単純に計算しても200レースを走ってきた勘定だ。

今や緊張することもなければ、ワクワク感もない。

どこを走っても、初めて参加する大会と言えども、新鮮さなど一切感じられない。

”走ってはいるけれどもレースを走りたい気持ちがない”

と、打ち明ける知人のランナーさんもいる。

きっと自分は惰性や習性でレースを走っているだけかもしれない。

あの越後湯沢の楽しさって、いったいどこに消えてしまったのだろうか。

自分の心の中にある消しゴムで消してしまったのは走ることではなく、レースを楽しむ思う高揚感なのだろうか。

冷めた気持ち、消してしまった高揚感、せめて今はその心の中のメモ用紙に筆圧で残ったあとをなどっていくしかないのだろうか。

時期がくれば思いだす各大会。

その要項を見ているとついエントリーに手を出してしまう癖。

もうそろそろその癖も見直す頃なのだろうか。

向上心、目標を失ったランナー程、惨めなものはない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

へこんだり、へこんだり、へこんだり。

2023-09-06 04:20:40 | 日記・エッセイ・コラム
8月の末日。

正確に言えばその前日。

ようやく書き終えた文章は40000字を越えた。

校正、校閲を終え、さあプリントアウト。

ところが、そんな時に限っていうことを聞いてくれない”ひねくれプリンター”

末日を期限とされるため、焦る焦る。

焦ったところでひとの気持ちが分かるはずもないご機嫌斜めのプリンター君。

もう君には頼まん!

慌てて電気屋さんに急ぐ。

修理じゃない、、、まだ保証期間中だけど。

君のジュニアを我が家にお迎えし、君の背中の上に置いてやる。

ジュニア君、性能も使い勝手も”ひねくれプリンター”には敵わないけど、いい仕事してくれたおかげでギリギリセーフの好アシスト。

おかげで大作、無事に応募、投稿。

まあどうせ糸にも棒にも引っかからない落選の上積みでしょうがね。

問題はそこじゃない。

あまりにも、文字を頭の中から排出すると枯渇してしまうんですな、、、文字が。

だからそんな時は補給、いっぱい活字を読むのです。

単行本一冊読んでもインジケーターのメモリひとつも上がらない。

元々容量の少ない頭脳は年を重ねるに従ってその容量の縮小が顕著になってきた。

あちゃぁ、、、携帯のバッテリーじゃないんだから。

なんとか可動域を増やす妙策でもあればすぐに飛びついちゃう。

「頭脳のリフレッシュ」できますよ、何て言われたら詐欺と分かっていても引っかかっちゃうかも、、、それはないか。(笑)

さて、言葉のキレは戻ってはいないけど、嫌、元々ないか、、、でも書かなきゃもっと書けなくなっちゃうから無理やりにでも絞り出してやったぜ。



台風が大挙して押し寄せてきてますな。

次から次へ。

その度に呼吸困難に陥ております。

恐ろしや、台風家族。

この間なんて、調子わる!って言いながらチームの練習会に参加。

まあ、どんなに調子悪くても主催する者にとってそれは仕方のない”重要”な仕事のひとつ。

あわよくば30km走なんてやっちゃおうかなって走りだしたら、まあ、調子が悪くってさ、、、20kmでギブ。

呼吸が半端なく苦しくって、どうしたんだろうと。

そうしたら台風から変わった熱帯低気圧が通過中と言うからたまったもんじゃない!

これかよ、この調子の悪さは!って凹んだね。

まったく難儀しますわな。

しかし、この頃メチャ速い子が数名入ってきて、我がチームもジョグ倶楽部からアスリート倶楽部に昇格させないといけないかって思うほど。

ダラダラジョグの練習会からかなり高度なインターバルやらペース走やら本格的ポイント練習を遂行。

それでもね、初心者さんや走力の及ばない方たちにも手厚いサポートは忘れません。

むしろ、速い子たちは心得てますからね、、、でも、初心者さんにはまだ知識とか経験値とか不足している部分がありますからな。

そこは引き上げていこうよって感じ。

まあ目指すところは違ってはいても、同じ走ることを楽しむことには変わりなく。

よいちょらよいちょらと走り続けるのでございます。



暑い。

雨が降らない。

そしてやっと雨が降ったと思ったら、台風の影響で豪雨。

まったく自然を相手にする農業は辛いのう。

とは言っても、その危機的な環境を潜り抜け見事な野菜を作り育て上げるのがプロ。

すみません、ワタクシ、プロではございません。

が、同じ様なものでしょう、、、手のかけ方は雲泥の差がありますがね。

昨日、そんな近所の農家の方が亡くなりました。

奥様が「ひとめ見てやって行って」と。

穏やかなお顔をしておりまして、「ほら、畑やってるときの顔じゃないよ、綺麗だろ」って。

農家のひとが綺麗な顔になっちゃうときって、悲しい時なんだとつくづく思ったりして。

毎日直射日光を浴びて真っ黒な顔。

それこそが外で働くものの勲章。

何だか世の無常を思い知らされましたわ。

ともかく、、、合掌!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする