今年は平坦なコースで
一発狙ってやろうかと、
久しぶりに「つくばマラソン」を
エントリーしようと思っていた。
が、なんとたった一日で
定員に達し、
早々に締め切られたそうだ。
何か馬鹿げている、ではないか。
数年前までは締め切りギリギリまで待って、自分の状態を確認してから
申し込んでも、決してはねつけられるような事はなかった。
むしろ、「河口湖マラソン」などはレース当日にまで受付を許していたくらい。
7月にもならないうちに11月下旬のレースを申し込まなくてはならないなんて
どう考えても腑に落ちない。
諸事情によりその当日に
走れなくなることなど
充分ありえることではないか。
しかしそうしたいかなる事情にも、
申し込んだレースは
どれ程早い段階で
欠場が決まったとしても、
決して返金される事はない。
如何わしい商法のそんな商品にだまされ、キャンセルをと思えば今の時代、
クーリングオフと言う制度で消費者は何とか保護されると言うのに、
この世界にはそんな制度も通用しない。
せめて、申し込み開始時期をもう少し開催日に近づけるような配慮は
成されないものだろうか。
少ない小遣いの中で走る貧乏ランナーにとって、
昨今の参加費は決して軽い出費ではなのだから。
もう一週間ほど前になるのだが、
二十四節気でいう夏至を迎えた。
夏至とは一年で
一番昼間の長い日。
そして一年で一番短い影を
見る事のできる日だとか。
なるほど、
太陽が一番高い位置にあるのだから、そういうことも確かにいえる。
これはあるラジオ番組から流れてきた台詞で、なかなか上手い事を言うなと
心底関心してしまった。
一年で一番短い影・・・。
言い換えれば(?)、一番濃い影・・・。
“影が薄い”と言う言葉をひっくり返しても“濃い影”とは言わないだろうが、
もしそういう意味合いの言葉があるとしたら、私の一番濃い影を映し出す
時間とは、やはり走っている時なのだろうかと。
私にだってその時のその時間が楽しいと感じる事は他にもたくさんある。
だが、無条件に楽しいと感じ、それ以外の雑念を全て捨て去る事の
できる時間なんて、そうそうあるものではない。
馬鹿みたいな高温に見舞われ、
しかも農作業や雑用に追われ
なかなかシューズを履く事も
ままならない毎日と言うのが実情だが、
気温はともかくとして、
早く事を片付け、
早朝の爽やかな風の中を
走り抜けたいと思うと同時に、なんの心配もなくレースの朝を迎えられぬものかと
複雑な心境で自分の影を見つめる朝のひと時だった。