小雪が舞い散り始めました。
今日の風は普通じゃありません。
朝7時過ぎ、自宅を出てから数十分後
会場近くの駐車場に向かう道すがら
あの赤城山の姿が見えないのです。
山を越えて雪雲がこの地方まで
流れてきてしまったのでしょう。
普通ならこの時間は風が止み、冷たい空気がピ~ンと張り詰め、静かな朝を迎えていても
いいのですが、よりによってこんな日にこの種の寒さの襲来とは・・・・。
「ふかやシティハーフマラソン」の開催日。
しかし、先日記事に書いたように
未だ体調優れず
今年もこの大会を欠場する事に
決めていました。
それでも一応会場には顔を出し
お仲間にだけにはご挨拶をと、会場に向かったのです。
相変わらずこの会場付近は駐車場が点在する為、その駐車場を求める方々で
車が右往左往しています。
年々増加する参加者に対応すべき駐車場を確保するのには
まとまった土地、施設が不足しており、小さな駐車スペースを数多く用意する為に
遠くからの参加者はその駐車場を求め知らない土地で苦労をしなければなりません。
円滑な運営を目指す主催者側の苦肉の策も増加する参加者には
どうしても追いつかないのが現状のようです。
会場はランナーとその関係者でごった返しており、なかなかいい雰囲気。
気の早いランナーは時間を待ちきれず、既にアップに飛び出していました。
しかし今日はどう考えても風が止むような気配がありません。
せめてこの雲が晴れ、日差しだけでもランナー達を寒さから救って上げられればと
思うのですが。
その際に棄権を申し出て計測リグのない
ナンバーカードを受け取りました。
そしてお仲間達に今日の欠場を伝え、
トボトボと皆とは逆の方向へと
歩みを進める惨めさは
言葉では言い表せないほど。
家に帰って見た参加賞はタオルのようで、でも使うことはたぶんないと。
そのほかには何が入っているのかは未だ持って確認する事もなく、
家のソファーの上に置きっぱなしにしてあります。
悔しさはそんなところにも出てしまうのか、もうそのまま屋根裏の物置に
直行させてしまうことでしょう。
こうして地元のレースを走れないということは、今まで何本ものレースを棄権してきた
それらの心情とはまったく違う本当の悔しさが浮き出てきてしまいます。
と、言うより腑抜けてしまったかのような脱力感、もう人の走っている姿さえ見たくもないと
中継の東京マラソンにさえチャンネルを合わせることはありません。
大きく揺れるその景色を見ながら、
ゴォ~と言う風の音と共に
静かに時間が流れて行っています。
もしこの日、自分も走ることが
できていたならとの思いのなかで
ああでもない、こうでもないと
走れない自分を忘れさり、過酷だったろう今日のレースを妄想のなかで振り返っています。
そして多くのランナーがこの悪天候の中で体温を奪われ、せめて名物の煮ぼうとうで
こごえたカラダを暖めていてくれたらなと思うばかりです。
来年こそは、いや来週(鴻巣パンジーマラソン)こそは走りたい。
いや、大会じゃなくっても良い。
練習でなくっても良い。
でかけた先のほんの数十メートルだけでも良いんです。
早く、早く、早く走れるカラダに戻ってくれと、右横腹をしきりにさする私なのでした。