「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

ボーダーの人の 自殺行動と自傷行為(1)

2007年06月11日 11時12分56秒 | 自死について
 
 心子は 僕の目の前で、包丁を胸に突きたてようとしたり、

 カッターでのどを 掻っ切ろうとしたり、何度も 自殺行動を見せました。

 それは 助けてほしいというサインであり、

 僕が危険を犯してでも 彼女を救うかという “試し” だったと思います。

 彼女は僕の部屋で 僕がいない間に、のど元にナイフを突きつけたまま、

 僕が戻ってくるまで 待っていたことも、一度ならずありました。

 また、僕が体を張って 心子を助けた後、

 心子は落ち着いてから 切に感謝したこともあります。

 心子の主治医の先生も、

 本当に死のうとする人は 人前では自殺行動をしない、と言っていました。

 心子の自殺行動は、実際の死を 意図したものではないと、僕は思っていました。

 しかし最後は、本当に 旅立って行ってしまいました。

 ボーダーの人は、自殺行動によって 相手の愛情を 操作しようとすることがあるが、

 現実に死に至ることもある というのを知ったのは、

 彼女が亡くなって しばらくたってからのことでした。

 ボーダーの人が 自殺によって命を終える確率は、約1割だといいます。

 また心子は、リストカットなどの自傷行為は、僕の前では ほとんどありませんでした。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/48219305.html
 
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