「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「この道は母へとつづく」 (1)

2007年11月05日 23時33分23秒 | 映画
 
 アンドレイ・クラフチューク監督の ロシア映画です。

 孤児院で育った 6才の少年ワーニャ。

 幸運にも、裕福なイタリア人夫妻の 養子になることが決まります。

 しかしワーニャは、もし 養子に行ったあと、

 本当の母親が迎えに来たら 一生会えない、という疑念に駆られます。

「一度でいいから、ほんとうのママに 会いたい」

 顔も知らない母親への、果てない想いを 募らせるのです。

 ここからの ワーニャの行動がすごい。

 各孤児に関する ファイルが資料室にある ということを知ると、

 そのファイルに 母親のことが書かれていないか と考えます。

 でも ワーニャはまだ6才で、字が読めません。

 ワーニャは ただ資料を読むためだけに、

 年上の少女に お金を払ってでも、字を習い始めるのです。

 そのために お金を盗んで、袋叩きにあっても めげません。

 そして 苦労の末、字を覚え、資料室のカギを盗んで、忍び込みます。

 そこを見つかってしまいますが、素早く一枚の資料を ポケットに仕舞いこみます。

 その紙には、ワーニャが 前に預けられていた孤児院の 住所が書いてありました。

 そこへ行けば 何かが分かるかもしれない。

 たったそれだけを頼りに、ワーニャは 孤児院を脱走し、

 前の孤児院を 探しに行くのです。

 ワーニャは一人で 列車に乗り込み、バスを乗り継いで行きます。

 僕が6才の時に、到底そんなことは できませんでした。

 ひたすら母親を慕う ワーニャの強い想いが、彼を突き動かすのでした。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/51084263.html
 
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