先日書いた 「アフター・ウェディング」 と同じ、
(http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/51118885.html )
デンマークの スサンネ・ビア監督作品です。
「アフター・ウェディング」 のほうが最新作で、アカデミー賞ノミネート、
「ある愛の風景」は 2004年の作品ですが、
日本では 2本が同時公開されています。
優秀な兵士である 兄・ミカエルと、その妻・サラ、
そして 刑務所帰りの弟・ヤニックの 人間模様です。
ミカエルは アフガニスタンに出兵し、家族に 戦死が伝えられました。
哀しみの中の サラと二人の娘、ヤニックはその支えとなり、
サラと娘たちも すっかりヤニックを 頼りにするようになります。
ある日、唇を合わせる サラとヤニック。
「どうかしてたわ」 「忘れよう」
しかし 実はその間、ミカエルは 敵兵に捕らわれの身となり、
砂漠の中で 拘束されていたのでした。
ミカエルは、何としても生還して 再び家族と会うため、
必死で希望を 持ち続けていました。
そんな中で、ミカエルは生き抜くために、
人間として最も酷烈な 罪を犯してしまうのです。
しかし、そうしなければ 自分が殺される極限状況でした。
凄まじい葛藤のシーンに、息が詰まります。
殺伐とした砂漠の中での 幽閉生活と、罪業への呵責によって、
ミカエルの精神は蝕まれ、内心はずたずたにされます。
そこへ援軍が来て ミカエルは救出され、ついに 帰還することができました。
しかし、事件のことは 決して誰にも言えません。
喜んで迎えられる ミカエルでしたが、心はすさんでおり、
サラとヤニックが ベッドを共にしたのではないかと 疑心暗鬼に駆られます。
優しくて エリートだった人格も 変貌してしまいました。
暴言を吐いて 娘たちにも恐れられ、家庭は ぎすぎすした空気に包まれます。
(続く)