“デンマークが生んだ 恐るべき才能” と言われる
女性監督、スサンネ・ビアの作品です。
インドで孤児の援助活動をしている デンマーク人ヤコブに、
母国の実業家ヨルゲンから 巨額の寄付の申し出があります。
条件は、帰国して直接会うこと。
孤児院は破産寸前で、子供たちの行き場はなく、
申し出を受ける以外 考えられません。
ヤコブは ヨルゲンの娘アナの 結婚式に誘われ、
式場で かつての恋人ヘレネに 遭遇します。
彼女は 今はヨルゲンの妻でした。
アナは 式の場でスピーチをし、ヨルゲンが実父ではないことを 告げます。
ヘレネの以前の恋人の子だけれど、愛し育ててくれた ヨルゲンに感謝するのでした。
困惑するヤコブに、ヨルゲンはさらに 寄付の条件を突きつけます。
ヨルゲンの真意は 何なのか?
次第に 事実が明らかになっていきます。
突然降りかかる巡り合わせに どう相対していくのか、葛藤する男と女、親と子。
そして生と死。
ドラマチックなエピソードが 精緻な演出により、
集中的な映像と 大胆な省略で描かれます。
極端なクローズアップが、インパクトをもって 心の内面を表現していました。
(僕も以前 マンガを描いていたとき、意志的なクローズアップを 用いていました。)
人間の心理を 醜さも含め、リアルに語りかける映画でした。