( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/55659571.html からの続き)
○ 「めくるめく信頼と罵倒」
《理想化とこき下ろしとの 両極端を揺れ動くことによって 特徴づけられる、
不安定で激しい人間関係》
相手を無条件で 尊敬するかと思うと、
手のひらを返したように 罵倒するということが繰り返されます。
「対人評価の極端な変動」 と 言うこともできます。
境界性パーソナリティ障害の人は 初対面の人に対して、
1~2回会っただけで 全幅の尊敬を 抱いてしまうことがあります。
その人を理想化し、そばにいてほしいという 強い欲求が生まれます。
けれども 常にそばにいることなど できるはずがないので、
境界性パーソナリティ障害の人は 見捨てられ不安が 急激に強くなってしまうのです。
すると、それまでの理想化が 一気に崩れ落ちて、攻撃や罵倒という 言動になります。
○ 「ムードスイング」
《顕著な気分反応性による 感情不安定性
(通常は2~3時間持続し、2~3日以上 持続することはまれな、
エピソード的に起こる 強い不快気分,いらだたしさ,または不安) 》
「ムード」 は気分・感情、「スイング」 は揺れです。
感情の変化を意味する 日常用語的な 「躁うつ」 と 区別するために、
この言葉を使います。
感情の不安定さは、境界性パーソナリティ障害の 大きな特徴です。
躁うつ病と 間違われることもありますが、一番大きな違いは、
気分が突然 変動しているように見えても、
そのきっかけには 「見捨てられ不安」 があることです。
もうひとつの違いは 持続時間です。
躁うつ病の気分変動は、週あるいは 月の単位ですが、
境界性パーソナリティ障害では 2~3時間から、長くても2~3日です。
○ 「キレる」
《不適切で激しい怒り、または 怒りの制御の困難
(しばしば癇癪を起こす,いつも怒っている,取っ組み合いの喧嘩を繰り返す) 》
境界性パーソナリティ障害の 不安定な感情は、
しばしば怒りの爆発という 形を取ります。
家族など身近な人に 向けられることもあれば、
執拗なクレーマーのような 形を取ることもあります。
〔 「境界性パーソナリティ障害 -- 患者・家族を支えた実例集」
林公一 (保健同人社) より 〕
(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/55685455.html