( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/55671059.html からの続き)
○ 「うつろなこころ」
《慢性的な空虚》
うつ病に見えることもあり、共通点もあります。
けれども、性格の強い偏りである 境界性パーソナリティ障害と、
脳内の化学物質の変調である うつ病とは、別のものと考えられています。
○ 「アイデンティティ障害」
《同一性障害.著名で持続的な 不安定な自己像、または自己感》
自分の価値観や 目標が定まりにくく、
例えば 志望する進路や職業が 突然変わるということがあります。
アイデンティティ障害に 関連したこととして、あるときから突然に、
親が不当な 育て方をしてきたとして、親を責めることがあります。
また、アイデンティティ障害は、解離性同一性障害 (多重人格) や
性同一性障害という形で 現れることもあります。
○ 「一過性“精神病”」
《一過性のストレス関連性の 妄想様観念、または 重篤な解離症状》
周囲の人に対する 被害妄想が出ることもあります。
多くは勘繰りに近いもので、
人との繋がりを 強く求める裏返しとして 解釈できますが、
ときには 統合失調症かと思われるような 妄想も見られます。
ただし それはあくまでも一過性で、精神病ではありません。
○ 「対人操作性」
これは DSM-Ⅳ-TRの診断基準には 入っていませんが、
境界性パーソナリティ障害の 大きな特徴と言えます。
場面や相手によって 巧みに言葉を使い分け、虚実も取り混ぜて、
あたかも 自分が被害者であるような 印象を、いや確信を 持たせるものです。
「対人操作性」 があまりにも巧妙なため、周囲は 操作されていることに気付かず、
その集団がガタガタになって 初めて分かるということも 少なくありません。
〔 「境界性パーソナリティ障害 -- 患者・家族を支えた実例集」
林公一 (保健同人社) より 〕
(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/55695997.html