「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

信田さよ子さんの DVD

2009年07月12日 21時30分26秒 | 「BPD家族会」
 
 先日の 「BPD家族の会」 で、 30分ほどのDVDを見ました。

 原宿カウンセリングセンターの 信田さよ子の講義を 収めたものです。

 BPDの子供と 共依存になっている親 (特に母親) に対する

 アドバイスでした。

 以下に その内容を書いてみます。


① 起こっているトラブルが、 誰の問題であるかを分ける。

 夫の問題か 妻の問題かは 分かりやすいが、 親子の問題は分かりにくい。

 子の問題と 親の問題は分けにくい。

 (カウンセリングの際) 母親は 話をするときに主語がない。

 子供のことを 自分のことのように 話してしまう。)

 IQとは関係がない。

 分けられないから 辛くてカウンセリングに来る。

 努力しないと分けられない。

 分けられると あとは簡単。

② 子供を コントロール (支配) することをやめる。

 親のコントロールは無意識で、 “あの子のために” やっている。

 親は正しいと思っている。 自分による理解。

 親の 子供に対する理解ほど ズレているものはない。

 子供は 親の理解通りではない という自己反省が必要。

 子供に向かって 「~すれば?」 「~したら?」

 というアドバイスは コントロールになる。

③ 「 I メッセージ」 〔*注〕 の恐さ。

〔 *注: 問題について話し合うとき、

 「私は悲しい」 「私は辛かった」 など  「私」 を主語にして伝える。

 「あなたは勝手だ」 「あなたのせいで」 など 

 「あなた」 を主語にしない。

 相手を非難する 形で話さない。 〕

 I メッセージは 他者を責めないので、 関係はちょっと良くなるが、

 相手の反応を気にしていると、 I メッセージはできない。

 波風を立てないようにしようと思えば、 そうできる。

 そして 何も解決しないまま、 年月は過ぎていく。

 向き合うには 勇気が要るが、 母親より父親の方が 勇気がない。

 夫婦の問題が 再構築できていないと、 子供の問題には 立ち向かえない。

 2対1 (夫婦対子供) で 立ち向かうべきだが、

 普通 夫婦は半分も協力できない。 (せいぜい42%)

 妻は カウンセリングや色々な会などに 出席していて、 情報量が多い。

 夫はそれが我慢できず、 妻のすることを つぶす場合もある。

(実際、「BPD家族の会」 に参加されているのも、 大半が母親です。
〈稲本〉) 
 
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