臓器移植法改正を受けて、
読売新聞の医療ルネッサンスに 特集が連載されました。
気に止まった点を 要約してみようと思います。
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札幌病院 救命救急センターのICUでは、
重篤患者の命を救うために 全力を尽くして戦うだけでなく、
脳死など 救命不能になった患者と家族に、
残された時間を 有意義に過ごせるように手伝う
「看取り医療」 を始めたといいます。
患者を囲んだ 家族の様子を 看護師がVDに収めたり、
成人患者には 化粧やネイルアートをしたり。
人生の最期を 治療だけで終わらせるのではなく、
「家族と一緒のひととき」 を 味わってほしいという願いです。
看取り医療の中で、 家族に臓器提供の意思を 尋ねることにしています。
成人患者の場合、 6割以上の家族が 申出に応じてくれるといいます。
「 最期に 一緒の時間を 過ごせてよかった 」
「 臓器提供して 誰かの役に立てて嬉しい 」
家族は そう言ってくれます。
こうした看取り医療が 可能になるのは、
最善の救命治療が なされたということが大前提です。
しかし、 日本の救急医療、 特に 小児救急には課題も多いようです。
日本の1~4歳の死亡率は、 先進14ヶ国のうち 2番目の高さです。
小児の専門医が常駐し、 24時間の集中治療体制が 整った施設は
国内に数ヶ所しかありません。
改正法施行後は 15歳未満の臓器提供が 可能になりますが、
小児脳死移植が普及するには、
小児救急への信頼構築と 家族の心のケアが 鍵を握っています。
〔 読売新聞より 〕
(次の記事に続く)