福島第一原発で奮闘している、 東電や協力会社の 作業員は約500人。
3日働いて1日休む ローテーションで、
楢葉町近くの 民宿や宿泊所から通っています。
原発敷地内では、 免震重要棟の 「緊急時対策室」 を 拠点としています。
放射線を防ぐ 特殊な構造で、 放射線を取り除くフィルターや、
作業員を除染する設備もあり、 防護服なしで過ごすことができます。
昨年7月に完成したばかりで、 それが不幸中の幸いでした。
寝泊まりができますが、 ベッドが足りないので、
作業員は毛布にくるまって 雑魚寝しています。
食事は1日2回、 朝は乾パンと野菜ジュース、 夜はレトルト食品や缶詰です。
(ただし当初は ビスケットやジュースなどだけで、 1日400キロカロリー、
水も1日1.5リットルだった という話を聞きました。
極限の環境下の 心身とも過酷な重労働には、 とても耐えられないような悪食です。
文字通り我と我が身を懸けて 日本を救おうとしている勇士に対して、
拷問のような待遇です。)
放射線量の高い場所で 作業をする場合は、
放射線管理員が 事前に放射線量を測定し、 安全を確かめてから作業に入ります。
汚染水の処理や、
機器の復旧や動作確認など 電気系統に関わる 仕事をしているようです。
人海戦術なので、 その都度 協力会社に連絡して 応援を求めています。
人数を増やして、 一人当たりの負担や被曝量を 少なくしなければなりません。
いま 一番重要なのは、 作業員たちの待遇改善です。
疲労からくる作業ミスによる 二次被害を防ぐためにも、
被曝線量をできるだけ抑え、 充分リフレッシュできる環境を 整えることが必要です。
放射性物質を制圧しながら、 効率的に作業を進めるには、
内外の知恵を 総動員しなければなりません。
4つの原子炉施設で 同時並行に発生する、 未知数の危険に立ち向かって、
死中に活路を見いだそうとする、 世界でも例のない難作業が
いま行なわれているのです。
〔 参考資料 : 朝日新聞 〕