原発は他の発電より 最もコストが低いという 触込みで、
国策として推進されてきました。
しかし 国の試算には 含まれていない費用が、 実は相当あるというのです。
巨大な研究開発費と、 立地された自治体への 莫大な交付金を合わせると、
年間4000億円余りになるといいます。
それを含めて、 1970年~2007年の コストを計算しなおすと、
驚く結果が出ました。
1キロワット/時間当たりの発電コスト
水力 8~13円 → 7.3円
火力 7~8円 → 9.9円
原子力 5~6円 → 10.7円
その上、 核燃料サイクルのための費用も 含まれていませんでした。
全ての使用済み核燃料を 再処理するのに必要な額は、
40年間で19兆円と 見込まれていましたが、
実際に再処理できるのは 全体の半分だけで、
残りの費用は 先送りされたままです。
先送りした分を含めて 再計算すると、 発電コストは 少なくとも11.6円、
処理費が膨らめば 13.7円に可能性もあります。
その他にも、 追加負担される項目は まだあるそうです。
それは 国民の負担になってきます。
そして、 今回の被害の賠償費用は 10兆円とも言われます。
それを組み込むと、 さらに4円近く上昇し、 17.2円にまで膨らみます。
加えて、 汚染水など事故処理にも 兆単位の費用がかかるでしょう。
今はまだ高いといわれる 自然エネルギーより、 安いとは言えません。
(風力 10~14円, 地熱 8~22円, 太陽光 49円)
のみならず、 原発被害は計り知れない 不安と恐怖をもたらし、
多くの国民の 生活も奪いました。
これらは 金銭には置き換えられないのです。
〔 テレビ朝日 「報道ステーション」 より 〕