「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

虐待のサイクル

2012年02月08日 19時21分26秒 | 「愛した人がBPDだった場合のアドバイス
 
 家庭内暴力に 対策を講じないでいると、

 一定のパターンで 虐待はエスカレートしていきます。

第1段階 : どんどんエスカレートしていきます。

 ボーダーの人が 犠牲者を支配しようとし、 緊張が高まっていく時期です。

第2段階 : ボーダーの人が 破壊者と化します。

 ますます威力と支配を 強めていく時期です。

第3段階 : 破壊的行動が弱まり、 比較的 落ち着きを取り戻す時期です。

 ボーダーの人が許しを請い、 深い自責の念を 示すこともあります。

 ノン・ボーダーラインの人は 必ずと言っていいほど、

 幻の希望を抱き、 よりを戻そうとするのです。

 しかし 正しい治療を受けていない限り、

 またすぐ 元のサイクルに戻ってしまいます。

 ボーダーの人のなかには 虐待の自覚さえない人もおり、

 暴力的な態度を取った直後に、 愛情を表現しようとします。

第4段階 : 虐待的な日常に 戻っていく時期です。

 孤独と混乱が深まるにつれ、 ふたりの関係を支えていた 愛情や信頼が、

 音を立てて崩れていくのです。
 

 虐待に脅えながら 過ごしているなら、 皆さん自身の人生を 取り戻すときです。

 すぐ別れるのではなくても、 境界を設定する必要があります。

 パートナーが境界を顧みなければ、

 助けを借りてでも、 虐待状況から身を潜めましょう。

 犠牲者のなかには、 何の助けも得ていない人が 多いのです。

 虐待の被害者である 認識がないからです。

 彼らは  “良い時” だけを思い出し、

 そういう時が パートナーの “本当の” 姿だと 思い込もうとしています。

 しかし 暴力を軽く考えると、 暴行に拍車をかけることになります。

 ボーダーの人も皆さんも 助けを得ないまま、 虐待のサイクルが続いてしまうのです。

〔 「愛した人が BPDだった場合のアドバイス」
   星和書店 (ランディ・クリーガー) より 〕
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする