本日午後3時、 光市母子殺害事件の最高裁判決があり、
史上最年少の死刑が確定しました。
事件から13年、 本村洋さんの長い闘いが、 大きな区切りを迎えたのです。
被告が少年であっても、 また 少年事件で被害者が二人でも、
死刑の適用があると 最高裁が示したことは、 今後への影響が大きいでしょう。
ただし、 最高裁の死刑確定判決においては異例の、
裁判官の反対意見が添えられています。
そして その反対意見に対して 更に、 裁判長が意見を述べたといいます。
判決は決して 決定的なものではなく、 とことん 慎重を期すべきだということです。
これから 裁判員裁判も世論も、 安易に 厳罰主義に陥ってはいけないでしょう。
マスコミは 元少年の実名 (大月孝行/旧姓・福田) を明かし、
写真も公開しました。
今までは 少年法に基づき、
元少年が社会に復帰したとき、 甦生の妨げになるため 匿名にしてきましたが、
死刑が確定して 社会に戻る機会が失われた という理由です。
事件の社会への影響が 重大だったこと、
匿名のまま死刑が執行されると、
誰に執行されたのか 国民が監視することができなくなる、
などの理由も述べています。
この事件, 裁判が 社会に与えた影響は、 余りにも大きいものでした。
僕自身も 生前の心子と一緒に、
本村さんがシンポジストとなった 犯罪被害者支援の会に参加した縁で、
この裁判についての記事を 綴ってきました。
僕は元々 死刑廃止論者で (同時に 犯罪被害者支援の勉強も 充分してきました)、
あらゆる死刑存続論に 反駁できましたが、
本村さんの痛烈な訴えにだけは、 異議を申し立てることができませんでした。
今の僕が 絶対的に死刑反対の 立場が取れないのは、
本村さんに感化されたものです。
(この裁判に関しては、
最高裁が差し戻しをした時点で 死刑判決への流れができてしまったため、
それに反対するというより、 死刑がほぼ確実と 思ってしまっていました。)
(次の記事に続く)
〔参考: フジテレビ 「知りたがり!」, テレビ朝日 「スーパーJチャンネル」〕