(前の記事からの続き)
大人になった私は、 自分を愛してくれる人を見つけようと 死に物狂いになりました。
でも 私が選んだ相手は、 私のことを 全く相手にしない人でした。
そうすることで、 母との関係を 何度も再現していたんです。
そんな私も、 徐々に自分のことを 好きになってきました。
私のことを見捨てたりしない人たちと 友情関係を持つまでになりました。
大抵の人は、 相手を愛していることを表すために、
お前は完璧じゃないなどと 怒鳴りつけはしないのですね。
私は母から 急速に離れていきました。
良い母とも 悪い母ともです。
あれは単に 成長の一環だったのかもしれません。
大人になるにつれて、 母がBPDであるとはどういうことなのか、
同情できるようになりました。
でも 私の中に組み込まれてしまったものは 消えていません。
夫が声を荒らげると、 例えほんのちょっとでも、
彼はもう 私のことを愛していないんだと 思い込んでしまうのです。
いつか彼が目を覚まし、 悪い夫に変わってしまうんじゃないかと 心配になります。
現実に戻れば、 私自身、 どうして彼の愛を疑ったのか 理解できないんです。
それでもやっぱり、 彼のことを 何度も試してしまうんです。
〔「愛した人がBPDだった場合のアドバイス」 星和書店(ランディ・クリーガー)より〕