「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

低機能と高機能の 2つを組み合わせたタイプ

2013年12月31日 19時41分08秒 | 「BPDファミリーガイド」より

○ 重複する特徴を持つBPD

 多くのBPDの人は、 低機能, 高機能の両方の特徴を持っています。

 配偶者や精神科医などには 感情をあらわにしますが、

 家族以外の人には 障害を持たない人として 振る舞います。

o BPDを持つ個人の ふたつの重複する分類

・ 対処技法

 低機能: 内に向かう行動化 (acting in)

 高機能: 外に向かう行動化 (acting out)

  対人関係が拙いというより、 無意識で、 自分の苦痛を 他者に投影して生ずる

・ 機能

 低機能: 自立した暮らし, 仕事の継続などが困難

 高機能: カリスマ的にさえ見えても、 裏では BPDの特徴を示している。

  キャリアを積み 成功していることもある

・ 援助を受ける意思

 低機能: 自傷や自殺傾向が理由で受ける。

  セラピーに関心が高い

 高機能: 脅されると セラピーを受けるかもしれないが、

  真剣に取り組んだり、 長続きすることは稀

・ 併存するメンタルヘルスの問題

 低機能: 双極性障害や摂食障害など、 医学的介入を必要とし、

  低機能の原因となる

 高機能: 物質使用障害, または 別のパーソナリティ障害 (特に自己愛性)

・ 家族への影響

 低機能: 親は極度の罪悪感を抱え、 感情的に圧倒されている

 高機能: 家族は自分を責め、 BPDの人の要求を満たそうとする。

  対立点の多い離婚や 親権争いが問題となる

〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」 ランディ・クリーガー(星和書店)
 〈監訳: 遊佐安一郎〉 より〕
 
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