(前の記事からの続き)
○ 診断基準6: 感情の変わりやすさ (不安定な情緒)
感情の変わりやすさは 3つの要素からなっています。
・ でき事に対する 不釣り合いな激しい感情。
・ 感情が素早く浮き沈みする。
・ 元に戻るのに 長い時間がかかる。
○ 診断基準8: 極端な怒り
BPDの人の激怒は、 恐ろしく、 衝撃的で、 説明しがたいものです。
爆発前には空気が変わり、 明白に分かります。
激しい怒りは、 助けを求める叫びであることもあります。
でもBPDの人は 異なる言語を話していて、 それが伝わらないため、
半狂乱になり、 声を荒らげ、 ますます激しく振る舞います。
依存が 怒りを引き起こすこともあります。
BPDの人にとって 他の人は、
愛情を与えたり差し控えたりする 権利を持っています。
他人の小さな言動によって 気分が乱調するのはそのためです。
○ 診断基準9: 解離
解離する人は、 周りから分離しているように感じます。
自分の身体を 外側から観察しているようなものです。
解離を中断するには、 物理的な世界に 焦点を当てるのが役立ちます。
(「青いコップの中に 氷が3つ入っている」 など。)
あるBPDの人は こう言っています。
「混乱状態にあると 現実世界が遠くなります。
全く思い出せない期間もあり、 多くの時間を 空白の状態で過ごしています。」
〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」 ランディ・クリーガー(星和書店)
〈監訳:遊佐安一郎〉 より〕