「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

BPDの9つの特徴(2)

2013年12月25日 23時12分01秒 | 「BPDファミリーガイド」より
 
(前の記事からの続き)

○ 診断基準4: 衝動性

 BPDの人は 小さなことに強烈な感情を抱きます。

 脳は それを加減できなくなります。

 不安やうつは 衝動性を高めます。

 衝動性は、 DSMの他の特徴とも関連しています。

○ 診断基準5: 自傷と自殺傾向

 自傷は、 軽いものから深いものまで 広範囲にわたります。

 死ぬためのものではなく、 次のようなために自傷します。

 感情的苦痛から気をそらす, 自分に罰を与える, 感覚をなくす,

 ストレスを和らげる, コントロールを維持する,

 怒りを表現する, 苦痛を人に知らせる。

 切ることは、 幸福感を促す脳内物質 エンドルフィンを放出させるようです。

 自傷をする若者は、 他の人より敏感で、 物事を素早く感じ取り、

 元に戻るのに 時間がかかるといいます。

 人に傷を見られると、 言い訳をすることもあります。

 以下は 自傷行為を示す可能性があります。

 常に長袖のシャツを着ている, ストレスのあとでひとりになる, 物質乱用が増える,

 カッター, 消毒液, バンドエイドなどをためこむ。

 本当に死にたいとは思っていません。

 苦痛を和らげることに 必死なのです。

 あるBPDの人の女性は 次のように言っています。

 「信じがたいほどの絶望感で、 自分を消したくなりました。

 自分を懲らしめ 破壊しなければという、 圧倒的で不合理な要求がありました。

 空虚感と孤独は 耐えがたいものだったのです。」

〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」 ランディ・クリーガー(星和書店)
 〈監訳:遊佐安一郎〉 より〕

(次の記事に続く)
 
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