「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「境界に生きた心子」が 香山リカさんの著書に引用 (2)

2015年02月12日 20時20分52秒 | 「境界に生きた心子」
 
(前の記事からの続き)
 
 心子のエピソードの引用は、 心と体の傷の関係において、
 
 体が癒されれば 心も癒されるのか、 という文脈で描かれているようです。
 
 拙著の趣旨は、 心子が 心の空洞を埋める象徴として 体の一体感を求める、
 
 ということでしたが、 香山さんのような取り方も あるかと思います。
 
 実は 香山さんには、 2005年 新風舎から拙著を出版する際に、
 
 帯の推薦文をお願いした という経緯がありました。
 
 香山さんは 拙著の内容は評価してくださいましたが、
 
 担当の患者さんへの 影響があるということで、 辞退されました。
 
 BPDの患者さんが 拙著を読んだ場合に 傷つく可能性があるということを、
 
 懸念したのでしょう。
 
 (BPDの人は 拙著で深く傷つく場合と、
 
 感動して涙が止まらないという場合の 両極端に分かれます。
 
 ちなみに、 新風舎の帯文は 海原純子さんに書いていただきました。)
 
 香山さんはそのとき 拙著のことを覚えておられ、
 
 今回引用してくださったのでしょうか。
 
 ただ 細かい点で 事実と違っていたところがありました。
 
 まず、
 
  「心子が 『一日中ホテルでいっしょにいたい』 と せがむ場面」 はありません。
(^^; )。
 
 でも、  「ひとつになりたい」 と せがむことはありましたから、
 
 香山さんの見解に影響はありません。
 
 また、  「カッターでからだを傷つけるような 行為を繰り返す」
 
 ということもありませんでした。
 
 多分 心子が、 カッターやペンなどで 自分を刺そうとする行為を、
 
 僕の目の前で繰り返し、 その度に僕が制止したことを 指しているのでしょう。
 
 香山さんのように超多忙な人が、 拙著の詳細な記述まで 逐次確認しながら、
 
 正確に執筆するのは 無理があるのだろうと思われます。
 
 でも、 拙著が星和書店から再出版されたことは 把握されており、
 
 今回 読み返してくださったのではないかと想像します。
 
 とにかく、 香山さんに引用されたのは 大変ありがたいことですし、
 
 心子の本が また他の人にも知られて、
 
 読んでもらうことができたら 嬉しい限りだと思います。
 
コメント
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