Facebookで以前「いいね!」ボタンを押したことがあるITU(情報通信の国際機関)から、こんなお知らせがありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/00/b1969060e9714122ee395c95b20f3076.jpg)
この英文では、6月30日23時59分59秒後に「うるう秒」を1秒追加するとなっています。しかし日本標準時は世界時(昔の用語ではグリニッジ標準時GMT、現在の略語ではUTC)よりも9時間進んでいるので、日本では、7月1日午前9時の直前になります。
地球の自転は、大気変動、潮汐、内部のマグマなどで微妙に変化しています。一方で、純粋に物理的な現象に基いて厳密に測定されている「原子の振動を利用した原子時計」との微小な差異が発生します。
前回のうるう秒挿入は、3年前の平成24年7月1日でした。
過去数十年の地球観測では、数年に1秒程度、1日の時間が長くなっていることがわかっています。この傾向は将来も当分の間(少なくとも数百年?)続くようです。
現代人の生活や仕事のほとんどは情報通信システムによって密接に支えられていますが、たった1秒のことなので、普通の人の生活や仕事には無関係だとも言えます。
しかし、ATMやコンピュータを使う金融取引、飛行機の運行、さらには軍事システムなどには、1秒といえども疎かにはできません。
実際、うるう秒の挿入(理論的には削除もありうる)は何年も前から議論され実施されてきたので、ほとんどの情報システムでは対策が取られています。
にもかかわらず、3年前のうるう秒挿入の時に、特殊なコンピュータ・システムではトラブルが発生したようです。(2012 年 7 月 1 日のうるう秒挿入時に発生した Linux カーネルの不具合に関する情報)
また、GPSでは地球を周回している人工衛星に極めて正確な原子時計を積んでいて、その時刻情報を利用して受信機の位置を決定しています。このGPSでは「うるう秒」は採用していないと書いてありました。すべてコンピュータが情報処理することで完結しているので、人間の1日の生活時間とは独立していても差し支えないということでしょう。
**蛇足**
「原子時計」というと、漢字のイメージから原子力発電や原爆を連想するかもしれません。でも、原子時計は「原子の振動を利用した時計」と説明したように、原子力とは関係ありません。特別な物質、例えばセシウム、を気体にして電波を照射するとある物理現象が生じるのでそれを電子的に測定することで、「時計の振り子」の機能を実現しています。
~~参考~~
”<「うるう秒」の調整とは>
時刻は、かつて地球の公転・自転に基づく天文時(世界時)から決められていました
が、1958 年より原子の振動を利用した原子時計(注)に基づく国際原子時が開始され、1
秒の長さが非常に高精度なものとなった結果、原子時計に基づく時刻と天文時に基づく
時刻との間でずれが生じるようになりました。
そこで、原子時計に基づく時刻を天文時とのずれが 0.9 秒以内におさまるように調整
を行った時刻を世界の標準時(協定世界時)として使うことにしており、今回その調整
を行うために「うるう秒」の挿入が行われるものです。うるう秒の調整は 1972 年から数
年に1回程度行われています。
(注)セシウム 133 原子の遷移周波数を使い、数十万年に1秒ずれるだけの高精度な時計。”
引用:http://www.soumu.go.jp/main_content/000144097.pdf
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/00/b1969060e9714122ee395c95b20f3076.jpg)
この英文では、6月30日23時59分59秒後に「うるう秒」を1秒追加するとなっています。しかし日本標準時は世界時(昔の用語ではグリニッジ標準時GMT、現在の略語ではUTC)よりも9時間進んでいるので、日本では、7月1日午前9時の直前になります。
地球の自転は、大気変動、潮汐、内部のマグマなどで微妙に変化しています。一方で、純粋に物理的な現象に基いて厳密に測定されている「原子の振動を利用した原子時計」との微小な差異が発生します。
前回のうるう秒挿入は、3年前の平成24年7月1日でした。
過去数十年の地球観測では、数年に1秒程度、1日の時間が長くなっていることがわかっています。この傾向は将来も当分の間(少なくとも数百年?)続くようです。
現代人の生活や仕事のほとんどは情報通信システムによって密接に支えられていますが、たった1秒のことなので、普通の人の生活や仕事には無関係だとも言えます。
しかし、ATMやコンピュータを使う金融取引、飛行機の運行、さらには軍事システムなどには、1秒といえども疎かにはできません。
実際、うるう秒の挿入(理論的には削除もありうる)は何年も前から議論され実施されてきたので、ほとんどの情報システムでは対策が取られています。
にもかかわらず、3年前のうるう秒挿入の時に、特殊なコンピュータ・システムではトラブルが発生したようです。(2012 年 7 月 1 日のうるう秒挿入時に発生した Linux カーネルの不具合に関する情報)
また、GPSでは地球を周回している人工衛星に極めて正確な原子時計を積んでいて、その時刻情報を利用して受信機の位置を決定しています。このGPSでは「うるう秒」は採用していないと書いてありました。すべてコンピュータが情報処理することで完結しているので、人間の1日の生活時間とは独立していても差し支えないということでしょう。
**蛇足**
「原子時計」というと、漢字のイメージから原子力発電や原爆を連想するかもしれません。でも、原子時計は「原子の振動を利用した時計」と説明したように、原子力とは関係ありません。特別な物質、例えばセシウム、を気体にして電波を照射するとある物理現象が生じるのでそれを電子的に測定することで、「時計の振り子」の機能を実現しています。
~~参考~~
”<「うるう秒」の調整とは>
時刻は、かつて地球の公転・自転に基づく天文時(世界時)から決められていました
が、1958 年より原子の振動を利用した原子時計(注)に基づく国際原子時が開始され、1
秒の長さが非常に高精度なものとなった結果、原子時計に基づく時刻と天文時に基づく
時刻との間でずれが生じるようになりました。
そこで、原子時計に基づく時刻を天文時とのずれが 0.9 秒以内におさまるように調整
を行った時刻を世界の標準時(協定世界時)として使うことにしており、今回その調整
を行うために「うるう秒」の挿入が行われるものです。うるう秒の調整は 1972 年から数
年に1回程度行われています。
(注)セシウム 133 原子の遷移周波数を使い、数十万年に1秒ずれるだけの高精度な時計。”
引用:http://www.soumu.go.jp/main_content/000144097.pdf