いよいよ今週(26-27日)は伊勢志摩サミット首脳会議が開催され、その後5月27日にオバマ大統領が広島を訪問することになりました。
いまさら、米国大統領の広島訪問とは遅すぎるようにも思います。
日本に来る米国観光客の多く、多分半分近くが、JRレールパス(外国人向けの格安乗り放題きっぷ)をつかって、広島(そして京都、奈良など)を見学しています。
FB友人の一人が、この放送番組を教えてくれたので録画して視聴しました。(BSフジ)
・・・オバマ氏の言葉によれば、「目的の1つは、戦争では罪のない人たちが巻き込まれ、とてつもない苦難に見舞われると認識することだ。それは過去の話ではなく、今も世界の多くの場所で起きている」(NHKインタビュー)
最近のBSは、実に様々な番組を放送していることに、まずは認識を改めました。
フジ系列のニュースはほとんど見たことがないので、キャスターの反町理(フジテレビ報道局政治部編集委員)も初見でした。
核廃絶への決意表明でノーベル平和賞を2009年に受賞したにもかかわらず、その後の進展はほとんどありません。
その理由は、核保有国で米国と対抗するロシアは、その後、東欧の旧ソ連からの独立国、とくにウクライナがEU寄りになったため、緩衝地帯が無くなりNATO・米国の脅威を強く受けることです。
一方で、ICBM(大陸間弾道ミサイル)を維持管理するためには、莫大な費用がかかるためその削減は、米国・ロシアにとっても必要性があります。現時点でも両国に各々1500基以上の発射可能な核ミサイルが存在しています。それ以外に備蓄保存しているのがその数倍。
一方で、通常兵器の機能向上とコストダウン、ゲリラ攻撃への抑止力には「核兵器」が使えないことから、核は廃止して、通常兵器での抑止力維持に向かう外交環境にはあるようです。
広島県の湯崎知事も出演して、広島訪問の意義を説明していました。
以前、一緒に数年間仕事をしたことがあります。その後、十数年を経過して、まだ姿は若いけれどさすがに貫禄がついてきました。やや早口の口ぶりは変わっていません。
日本の安全保障が「核の傘」にありつつ、「核廃絶」を目指すことの矛盾をキャスターから質問されて、”核の傘にたよることを廃止して、核廃絶を目指すことが必要だ”と言い切っていました。ロシアの首脳にも広島訪問をしてもらって、米ソ、さらに中国も足並みを揃えて一歩ずつ時間をかけて廃絶に進むべきだとも。
※広島長崎への核爆弾投下については、戦後数十年を経過して米国内で新資料が公開されています。・・フーバー大統領(ルーズベルトの前任)回顧録が出版されています。”FDルーズベルト大統領が強い意図をもって(ABCD包囲網などを指示し)日本を開戦に追い込んだ。さらに原爆の投下は実は必要なく、「天皇制維持」だけを約束すればもっと早く終結させることが可能だった”と述べています。(「日米戦争を起こしたのは誰か」、藤井、稲村、茂木(勉誠出版、2016年))